40歳になりやっと管理職に!基本給が3万円上がったのに手取りが下がったのはなぜ?
管理職に昇進すると責任や仕事量が増えますが、大幅な給料アップも期待できます。入社してから精力的に仕事に取り組んで、40歳になってやっと念願の管理職に昇進した方もいるでしょう。しかし基本給が3万円上がったのに、手取りは昇進前よりも下がってしまうことがあるようです。 管理職に昇進したのに手取りが下がってしまう場合、どのような理由が考えられるのでしょうか。管理職と非役職者の平均給与や、労働基準法上の管理監督者の定義についても調べてみましたので参考にしてください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
管理職と非役職者の平均給与を比較
管理職に昇進すると、基本給が上がったり役職手当が付いたりして、給与の大幅アップを期待するでしょう。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、管理職と非役職者の平均給与は以下の通りです。 ●部長級:59万6000円 ●課長級:49万800円 ●係長級:37万800円 ●非役職者:29万1100円 同調査から、非役職者から係長級へ昇進すると、給与は7万9700円上がることが分かります。課長の役職が与えられれば、非役職者との差は19万9700円です。40歳になりやっと管理職になった方が「基本給が3万円上がった」場合、平均よりも給与アップの割合は低いといえるでしょう。
管理職になって手取りが下がる場合に考えられる理由
管理職になって基本給が3万円上がったのに、手取りは昇進前より下がってしまう場合もあるようです。これには、会社が管理職になったことを理由に、残業代の支払いをしなくなっていることが考えられます。 労働基準法第41条では「監督もしくは管理の地位にある者(管理監督者)または機密の事務を取り扱う者については、労働時間、休憩および休日に関する規定は適用しない」旨が定められています。つまり、管理監督者が残業や休日出勤をしても残業代や休日出勤手当は支払われないということです。 昇進前に残業の多い業務に携わっていた場合は、今まで受け取っていた残業代よりも基本給の上昇や役職手当などが少ないと、手取りは下がってしまうでしょう。