ジャックドーシーの米ブロックがBTCマイニング事業に注力、Web5プロジェクト終了へ
BlockがBTCマイニング事業に注力へ
ジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏が率いる米決済企業ブロック(Block:旧スクエア)社が、分散型ウェブプラットフォーム「Web5」プロジェクトを終了し、ビットコイン(BTC)マイニング事業への投資を強化していく方針を11月7日発表した。 ブロック社は今後、ビットコインマイニング事業と、同社開発のセルフカストディ型ビットコインウォレット「ビットキー(Bitkey)」への投資を増やしていくとのこと。これに伴いブロック社は、同社の子会社TBDが推し進めていた分散型ウェブプロトコル「Web5」への取り組みを中止する決定も明らかにした。 また、2021年3月に約300億円(当時価格)で過半数株式を取得した音楽ストリーミングサービス「タイダル(TIDAL)」への投資も縮小していく方針とのこと。 「ビットキー」は、モバイルアプリ型のウォレットの他、ハードウェアデバイスとリカバリーツールがセットで提供されるサービスだ。中央集権的な管理者に暗号資産(仮想通貨)を預けずに、ユーザー自身が秘密鍵管理を行い、暗号資産の保管を行うセルフカストディ型ウォレットの形式をとる。ちなみに「ビットキー」は今年3月に出荷開始されている。 また「Web5」は、2022年に構築計画が発表され、昨年5月にツールキットが開発者向けにローンチされたビットコイン基盤の分散型ウェブプロトコルだ。同プロトコルは、DIDとVC(検証可能な証明書)を1つのフレームワークで統合し、分散型のアプリケーションの開発を容易にするという。今年2月に山口県の周南公立大学が、DID(分散型アイデンティティ)技術を利用したデジタル学生証システムに「Web5」を採用すると発表していた。
一本寿和(幻冬舎 あたらしい経済)