ステーブルコインの拡大が停滞──アメリカのCPI発表を前に
アメリカの消費者物価指数(CPI)と中国の景気刺激策が下支えになるか
5月15日に発表されるアメリカの消費者物価指数(CPI)が予想を下回る可能性があり、ビットコインが6万5000ドルを上回ると予想する向きもある。 ニュースレターサービスLondonCryptoClubの創設者はCoinDeskに「15日のCPIは、6万5000ドルを突破し、株式と同様に年初来高値を更新できるかどうかの鍵となるだろう。レバレッジが不足していることから、市場は上値を追う体制が整っておらず、今朝はこの跳ね返りを追わざるを得なかった」と語った。 ブルームバーグによると、4月のCPIは前年同月比3.4%上昇し、3月の3.5%から緩やかになるとの見方がコンセンサスとなっている。コアCPIは、変動の激しい食品とエネルギーを除いたもので、前年同月比3.6%上昇と、3月の3.8%から低下すると予想されている。 インフレ率が再び鈍化すれば、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待が高まり、暗号資産を含むリスク資産への資金流入に拍車がかかるだろう。 中国による流動性注入計画も、その一助となる可能性がある。ブルームバーグによると、世界第2位の経済大国である中国は、12月までに1兆元(約1400億ドル、約21兆5000億円)の国債の売却を目指しており、このような国債の発行は過去26年間で4回目となる。 「ビットコインが本日早朝に6万3000ドルまで跳ね上がったのは、おそらく中国が『中国の特色ある量的金融緩和』で市場に流動性を氾濫させようとしているからだろう」とLondonCryptoClubの創設者たちは語った。 「今朝、中国は景気刺激策として1兆元の長期国債を発行する号砲を鳴らした。人民銀行はまた、習近平の指示の下、これらの債券を流通市場で購入することをほのめかしている。中国は市場に流動性の波を起こそうとしている」と彼らは付け加えた。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Stablecoin Expansion Stalls Ahead of U.S. Inflation Data
CoinDesk Japan 編集部