「人手不足」企業、69.3%で前年よりも悪化 建設業は8割超が「正社員不足」で対策急務
Q2. 貴社の非正規社員の状況は以下のどれですか?(択一回答)
◇「非正規社員不足」、小売業では半数近く 非正規社員が「非常に不足している」の5.1%(3,800社中、197社)と「やや不足している」の33.5%(1,275社)を合わせ、「非正規社員不足」の企業は38.7%(1,472社)だった。「正社員不足」の69.3%を30.6ポイント下回り、非正規社員への依存度は落ち着いている。 また、「充足」は56.9%(2,163社)、「やや過剰」は3.9%(150社)、「非常に過剰」は0.3%(15社)だった。 規模別では、大企業の「非正規社員不足」が42.7%(388社中、166社)なのに対し、中小企業は38.2%(3,412社中、1,306社)で、大企業が4.5ポイント上回った。「充足」は大企業の51.8%(201社)に対し、中小企業は57.5%(1,962社)で、中小企業が5.7ポイント高かった。 産業別は、「非正規社員不足」の割合が最も高かったのは小売業で、半数近い48.9%(188社中、92社)だった。次いで、農・林・漁・鉱業の48.3%(31社中、15社)、サービス業他の48.0%(608社中、292社)の順。元々パートやアルバイトなど非正規社員への依存度が高い小売業やサービス業他に加え、繁忙期と閑散期に波のある農・林・漁・鉱業などでも目立った。
「道路旅客運送業」と「宿泊業」の人手不足が顕著
人手不足の割合をさら細かい業種別(中分類、母数10以上)でみると、 「正社員不足」のトップは「道路旅客運送業」の100.0%(11社中、11社)だった。以下、「宿泊業」の92.8%(14社中、13社)、「設備工事業」の86.0%(200社中、172社)と続く。 「非正規社員不足」は「宿泊業」が100.0%(13社中、13社)で最大。次いで、「道路旅客運送業」の90.0%(10社中、9社)、「飲食店」の88.0%(25社中、22社)の順。 「正社員不足」では建設業の3業種すべてが上位10業種にランクインしたが、「非正規社員不足」では圏外だった。建設業は、正社員を新たに採用したい意向が強いとみられる。