圧倒的な合格実績は「信用できない」との指摘も…いきなり閉鎖!「ニチガク」関係者が憤る経営悪化「本当の実態」
「一番の被害者は生徒です!」
その宮正氏は2024年、ニチガクから手を引いた。この年、思うように生徒は集まらず、破綻の速度を速めた。 「せめて3月までは頑張って存続してほしかった。試験を控えている生徒の動揺は大きいです。万策尽きてこの時期になったのかもしれませんが、やるせないし、言葉にできない思いです」(前出のニチガクで働く講師) 40年もの間、予備校を運営してきた宮正氏は今、何を思うのか――。住まいを訪ねたが、インターホンを押しても反応はなかった。 関係者は口をそろえて「カネに汚いとは思えない」などと言っていたが、宮正氏の住まいは校舎からもほど近い都心の一等地にある。17階建て高級マンションの14階、100平方メートル以上ある2LDKで、家賃は月30万円以上だ。 同じく江藤氏に問い合わせるも、電話に出ることはなく、運営会社に電話しても受話器からは業務時間終了を告げる音声テープが流れるだけだった。 「生徒や講師の方々にはご迷惑をお掛けしておりますが、今のところ経営陣からの会見は予定しておりません」(前出の日本学力振興会の代理人) これだけ迷惑をかけておきながら、直接頭を下げるということもしないのか。 「僕らも被害者だけれども、いちばんの被害者は生徒です。給与の未払いも許せませんが、生徒たちの授業料を持ち逃げされたことがいちばん許せません。 閉鎖のタイミングは冬期講習もまだ終わっていませんでした。授業料を支払わせるだけ支払わせて、経営者は突然、教室を閉鎖させた。あまりにもひどいし、かわいそうです。 授業料は正直、返金されるかはわかりません。それ以上に大学受験は人生を大きく左右する局面です。後のことについて受験が終わった後でもできます。まずは何とかこの難局を乗り切って、志望校合格をつかみ取ってほしいです」 前出の森川さんは祈るようにそう思いを告げた。 大人の都合で若者たちの未来を潰すようなことが絶対にあってはならないはずだ。 【一覧】『入ると“損”する「私立大学」ランキング…コスパ最悪だった「意外な名門大学」の実名』
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