「学校に行きたくない」小1の5月から不登校に悩んだ親子の葛藤。荒れていく息子、母親も鬱に……
「学校へ行くこと」を手放した今
手を変え品を変え、何度も学校に行こう、行かせようとしていた二人は今、学校に行くことを完全に止めています。 「こんなにしてまで学校に行く意味ってなんだろう…と考えたんです。 以前は学校へ行くことを止めても課題くらいは…と思っていたんですが、それも止めました。 おうちで時間割を作って学校みたいにしていたこともありましたがそれも止めて。やりたいことを自由にさせています。 ただ《ホームスクールやホームエデュケーションとはこういうものですよ》というような具体的な発信は極力しないようにしています。 それが「正解」に思われたら、またそこに「こうしなきゃいけない」が生まれてしまうからです」
不登校と戦った3年間を一冊の本に……
息子さんと今じんこさんが経験した不登校の3年間が1冊の本となって出版されています。 Amazonでは、予約の段階で本の総合売れ筋ランキング最高位4位、人気度ランキング最高位1位、いじめ・不登校ランキング1位獲得。 発売前から大きな注目を集めた一冊となりました。 きっかけは息子さんからの「かーちゃんは本出さないの?」という一言。 かーちゃんの描きたいものを描けばいいと応援してくれる息子さんの言葉に背中を押されたそうです。 「不登校に関する本は大きく分けて2つあります。 一つは『学校に行かせるための本』と『学校に行かない道を書いた本」です。 前者の本だと、親もがんじがらめになり、目の前の子どもの気持ちを見失う場合があります。多様な生き方の視野が広がるような、後者の本が増えていくといいなと思ってます。」 じんこさんの描いたコミックエッセイもまた後者の本。 でもそれだけではなく、そこに至るまでの親子の葛藤が鮮明に描かれています。 著書の紹介の中でじんこさんは 「なんで学校が合わないことくらいで、日本中の親子が泣いたり苦しんだり病気になったり自己否定したり自分らしさを殺したり命をおとしたりしてるんだろう? もうそういう時代は終わりにしない?って気持ちで一心不乱に描きました。 不登校がテーマのコミックエッセイということになりますが、私としてはある親子のひとつの生き方の本だと思っています。」と綴っています。