「こんなはずじゃなかったのに……!」『大損する転職』をしてしまう人がやっている、たった一つのこと
一つの会社で一生働き続けることが当たり前でなくなった時代。転職していなくても、「会社辞めたい」と思ったことのある人は多いだろう。 「辞める理由と辞める条件は切り分けて考えるべき」 そう語るのは、2023年と2024年上半期ベストセラーランキングビジネス書部門で1位(日販/トーハン調べ)となり、「もっと早く読んでいればと後悔すらした」「ぶっ刺さりすぎて声出た」と反響を呼び続けている『頭のいい人が話す前に考えていること』の著者・安達裕哉氏。本記事は、書籍に入りきらなかった「頭のいい人」が会社を辞める時に考えていることについて解説する。(構成/ダイヤモンド社・淡路勇介) ● 給料が下がり、人生で損する転職 コンサルタントとして、経営者として、数多くの面接の立会いや、転職の相談にのってきました。 転職するのが当たり前の時代ですし、転職してキャリアアップし、給料も上がって、豊かな人生を歩んでいる人もたくさんいます。 一方で、何度も転職を繰り返し、給料も環境も悪くなってしまうような損な転職をしてしまう人もいます。 両者を違いは「辞める理由と辞める条件を切り分けて」考えているどうかです。 ・上司と合わない ・給料が少ない ・やりがいがない ・残業が多い 会社を辞めたい理由は様々でしょう。 ただし、会社を辞めたい理由がたくさん揃ったからすぐ辞めていいわけではありません。 キャリアアップしていく人たちが、以下の3つの条件を満たしてから辞めます。 どんどん給料が下がり、人生で損する転職をしてしまう人がやっているたった一つのことは、辞める理由がそろったら辞めてしまう、ということです。 キャリアアップし、人生に良い影響及ぼす転職をするための「会社を辞めていい条件」は以下の3つあります。 ● 条件① 転職先が決まった 何かの理由で、会社を辞めたくなったら、すぐ辞めるのではなく、ちゃんと転職活動をして、自分の市場価値や今いる会社を客観的に見つめ直すことが、大切です。 「こんな会社辞めてやる!」と勢いで会社を辞めた人はだいたい後悔しています。 ● 条件② 今の会社で何かしら成果を出した 「どんなに悪条件の会社であっても、自分が納得する仕事ができたかどうか」 これは今後の長いキャリアにおいてとても大事です。 上司との相性がどうであれ、会社の制度がどうであれ、自分が仕事をやり切ったという自信がないと次の職場でも卑屈になってしまいます。 要するに、逃げた。と自分で思ってしまうのが良くないのです。 ですので、何かしら納得する仕事をしてから、会社を辞めましょう。逃げる転職を1回やってしまうと、逃げを繰り返すことになります。 会社での評価は別として「逃げて転職するのではない」とちゃんと納得してから会社を辞めるようにしましょう。 ● 条件③ちゃんと引き継ぎをした 会社を辞めるからといって、いい加減にしない仕事しないことが大切です。 転職先にも評判は伝わります。特に外資系だと評判は伝わりやすく、2度と転職できなくなることがあります。 評判の悪い人は業界内で伝わり、だいたい特定されてしまいまうのです。 みなさんも、会社を辞めたくなったら、ぜひ、辞める理由だけではなく、上の3つの条件を満たしているか、満たすためにはどうすれば良いかを考えてみてください。 もちろん、ブラック会社に勤めていたり、健康上の問題など、逃げることが必要なこともあります。 そうでなければ、上の3つを意識して働くといいでしょう。 (本記事は『頭のいい人が話す前に考えていること』の著者の安達裕哉氏による、書き下ろし記事です。) 安達裕哉(あだち・ゆうや) Books&Apps運営、企業コンサルティング Deloitteにて12年間コンサルティングに従事。大企業、中小企業あわせて1000社以上に訪問し、8000人以上のビジネスパーソンとともに仕事をする。仕事、マネジメントに関するメディア『Books&Apps』を運営する一方で、企業の現場でコンサルティング活動を行う。著書に、2023年と2024年の上半期ベストセラーランキングビジネス書部門で1位(日販/トーハン調べ)となった『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)など。
安達裕哉