阪神・高橋遥人、復帰登板は「2年半(ぶり)という感覚はあまりなくて」 堂々の1回零封
(ウエスタン・リーグ、阪神―オリックス、4回戦、17日、鳴尾浜)阪神・高橋遥人投手(28)が先発し、けがからの復帰登板を果たした。予定の1回を投げて1安打無失点だった。 【写真】阪神・植田海が球団最悪の屈辱寸前を救う「最悪、当たってくれればいいかなと思って」 「意外に(マウンドに)立ってみたら、久々ですけど、2年半(ぶり)という感覚はあまりなくて。先頭打者にとらえられたんですけど、アウトになって少し緊張がほぐれたかなという感じです」 先頭の杉沢の鋭いライナーは、素早い反応で自らつかむ。登板前日の16日も、この日の試合前の練習もそわそわしていたというが、落ちつくうえでこの1死は大きかった。続く山足には右前に運ばれたが、ドラフト1位・横山聖(上田西高)は粘りにも負けず、ツーシームで空振り三振。4番・トーマス(前アスレチックス)も遊ゴロに抑え、スコアボードにゼロを刻んだ。 高橋は2022年4月に左肘のトミー・ジョン手術を受け、昨年6月には「左尺骨短縮術」および「左肩関節鏡視下クリーニング術」を実施。リハビリ生活を経て、今回が2021年11月6日のクライマックスシリーズ・ファーストステージ、巨人戦(甲子園)以来、実に893日ぶりとなる実戦登板だった。スタンドには多くのファンも詰めかけ、先発メンバー発表時に名前が読み上げられると、誰よりも大きな拍手が沸き起こった。その光景も目にし、「いろんな人に見に来てもらって、感謝ですし、ありがたい。ずっと投げられない中でも応援してくださっている人の声というのは聞こえていたので、こうやってまたマウンドで投げるところを見せられて、すごくよかった」。最速147キロを計測した直球などはまだまだ高いレベルを求めるが、大きな一歩を踏み出した。