米軍がウクライナに供与する滑空爆弾「JSOW」はロシア製よりはるかにスマート
アメリカの最新の支援パッケージでウクライナに供与されるハイテク滑空爆弾の性能は
アメリカは、9月26日に発表した3億7500万ドルに上る軍事支援パッケージの一環として、滑空誘導爆弾「JSOW」をウクライナに供与する。 【動画】実射、JSOWの破壊力 JSOWは「統合スタンドオフ兵器(Joint Standoff Weapon)」の訳。 軍事情報専門サイト「TWZ.com」によれば、最大射程約100キロ、重量約500キロの翼付き爆弾で、低高度で発射すれば、敵の防空網をかいくぐれるという。 ある専門家によれば、ロシアがウクライナに対して使用し、大きな戦果を上げた滑空爆弾よりもハイテクで、1発50万ドルする。 F16戦闘機から発射できで、格納式の翼を備えており、100キロ以上先の目標にも命中させられると、ウクライナのニュースメディア「RBCウクライナ」は伝えている。
ステルス機のような特徴
爆弾はGPSによって目標付近まで飛び、最後は赤外線画像センサーで標的を感知し着弾する。電波妨害も効かない。いわばステルス機のような特徴を持ち、ロシアの防空システムにとっては撃墜がより難しい、とTWZ.comは指摘する。 ジョー・バイデン大統領はホワイトハウスの報道声明で、「ウクライナの長距離攻撃能力を強化するため、私はウクライナに統合スタンドオフ兵器(JSOW)長距離爆弾を供与すると決めた」と述べた。 誘導爆弾や精密爆弾の歴史は、第二次大戦までさかのぼるが、RBCウクライナ放送によれば、JSOWはアメリカの空海軍によって開発され、1999年に正式に運用が開始された。今ではオーストラリア、フィンランド、ギリシャ、ポーランド、シンガポール、トルコなどの国々が採用している。 航空専門家のヴァレリー・ロマネンコはRBCの取材に応じ、米国製滑空爆弾の利点について、ロシア製の空中誘導爆弾として知られる「KAB」への対策になると説明した。「ロシアは、能力は標準的だが種類の異なる多数のKABを保有している。JSOWは、ロシア製よりハイテクの巡航爆弾だ」 マヤ・マララ (翻訳:ガリレオ)