この先も「迷走ノロノロ台風」増える可能性 台風10号はなぜ、ゆっくりで複雑な動きに?離れた場所でも大雨被害…気象予報士が解説
心配された台風10号は1日、熱帯低気圧に変わりました。長野県内では南部で降り始めからの雨量が100ミリを超えたところもありましたが、幸い、大きな被害はありませんでした。ノロノロで複雑な動きをした台風10号。岸本慎太郎気象予報士の解説です。 【画像】今後「迷走台風」増える可能性 なぜ台風10号はノロノロで複雑な動きに?離れた場所でも大雨被害…気象予報士が解説
■台風10号 なぜ迷走?
ーー台風10号は、当初の予想と比べて進路が大きく変わりました 8月24日の天気図です。かなり複雑な動きをしまして、勢力も強くなり各地で被害が出ました。台風10号は、西側にある『寒冷渦』という上空の冷たい渦に引き込まれるようにして予想よりも西側を通っていきました。本来乗るはずの偏西風にも乗れず、九州付近でノロノロと複雑な動きをしたんです。
台風の動きが遅く、ずっと海の上にとどまっていると勢力が強くなり、台風から離れた場所でも大雨となり被害が大きくなりました。
ただ、長野県にやって来るころには、九州や四国などの陸地を長く通ったことで勢力がかなり衰えました。信州は山に囲まれていて雨雲があまり入ってこず、結果的に台風の直接的な影響は小さく済みました。
■この先も「迷走台風」増える可能性
ーー今後もこういう台風が増える? この先も台風を動かす太平洋高気圧の勢力は強くならない見込みで、この先もこのような複雑な動きをする「迷走台風」が多くなるかもしれません。
長野放送