いつもと違う姿から“本物”へ パリオリンピック卓球銅メダリスト・早田ひな 地元福岡に恩返しの復帰戦
「本物になれるようにしっかり自分と向き合っていきたいです。」 卓球女子シングルス世界ランキング5位・早田ひな(23)。 パリオリンピックではフォアドライブを武器に女子シングルスで銅メダルを獲得。 大会中に左腕を負傷しながらも世界に挑んだ姿は、日本中を感動させた。 【画像】一日警察署長を務めた早田ひな
復帰戦は恩返し
パリオリンピックで左腕を負傷してから3カ月後の11月20日。世界ランキング上位16人にしか出場権が与えられないWTTファイナルズが地元・福岡で開催された。 オリンピック後は治療に専念していた早田がこの試合を復帰戦に選んだ。その理由とは… 早田ひな: 地元である福岡・北九州で開催というのがあったので、けがをする前から出たいという気持ちがあった。 早田は福岡県北九州市出身。卓球を始めたのは4歳。地元で名門と名をはせる石田卓球クラブに所属する。 高校までを北九州市で過ごし、オリンピックで銅メダル獲得後には市民栄誉賞を受賞。そして11月7日には福岡市内の警察署で1日警察署長を務めるなど、地元を愛し地元に愛されている。 早田ひな: 本当に皆さんにサポートしていただいてここまで来ることができたので、皆さんの前で少しでもプレーすることが自分の中でもうれしいですし、そういった形でまた皆さんに応援していただけるのであれば試合に向けて頑張りたい。 地元への恩返しの気持ちを胸に早田は復帰戦に臨む決意をした。
“いつもと違う”早田ひな
試合前、彼女は復帰戦についてこう語った。 早田ひな: プレーにはまだ制限がある中での出場にはなると思うんですけど、その中で今だからできることもあり、目標を持ってやってきたこともあるので、いつもと違う早田ひなを楽しみに見ていただけたらと思います。 凱旋試合となった初戦、相手は世界ランキング14位ルーマニアのB.セーチ。 左腕の負傷からわずか3カ月で本調子とは言い難かったが、得意の強烈なフォアドライブに、多彩なバックハンドが加わった進化した早田の姿があった。 しかし、第3セットを奪い返すも結果は初戦敗退。地元での復帰戦を白星で飾ることはできなかったが、価値ある一戦だったと早田は言う。
4年後“本物の早田ひな“へ
早田ひな: いつも以上に大きな拍手をいただいたりとか、負けているときでも応援いただいて声をかけていただいてすごく幸せな時間だったなと思います。 違う自分としてやってきたことは、試合ですべて出せたかなと思った。パリオリンピックの自分というのは忘れて、生まれ変わってまた新たな自分として、4年後、本物になれるようにしっかり自分と向き合っていきたいです。 彼女が語る“本物の早田ひな”とは? 進化し続ける日本のエース・早田ひなは、4年後どんな姿を見せてくれるのか…。
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