唐辛子にも?スパイスに虫やダニがわく!?保存は常温ではなく密閉して冷蔵庫へ…引き寄せられる理由は「におい」だった
唐辛子やパセリ、ターメリックなどのスパイスや香辛料は、キッチンの手に取りやすい場所に保存している家庭も多いだろう。 【画像】スパイスや粉末調味料にわくタバコシバンムシの成虫と幼虫 しかし、それは適切ではないという。常温保存では、虫がスパイスや香辛料のビン・袋に入りやすくなり、さらには混入した虫が増殖することにつながるという。 スパイスのベストな保存は「密閉」。混入するスキマと、スパイスや香辛料が発する「におい」を遮断するためだ。 大掃除などでキッチン周りをキレイにするときに見直したい、スパイス・香辛料の保存方法と、虫が混入する理由について、農研機構食品研究部門主席研究員の宮ノ下明大さんに聞いた。
基本の保存は密閉・冷蔵庫へ
「香辛料やスパイスの保存は、いかに虫が混入しないようにするか、という防虫管理が大事です」と宮ノ下さん。 「開封前に虫が混入していることはかなり低いですが、開封後は混入するリスクが上がります。フタをしっかり閉めていなかったり、袋をしっかり閉じていなかったりすると、虫が入るスキマを作ってしまうのです」 そうしたスキマから虫が引き寄せられるにおいが漏れる。そのため、密閉できるチャック付きの袋や容器に入れて冷蔵庫で保存するのがベストとのことだ。 【基本の保存方法】 ・ビンや袋を密閉性のあるチャック付きの袋や容器に入れて保存 ・常温ではなく冷蔵庫へ 購入したスパイスや香辛料を1日で使い切ることができる人はまずいないだろう。だからこそ、開封後は適切に保存していきたい。 ただし、気をつけておきたいことがある。 「冷蔵庫での保存は、結露が発生しやすく、ビンや袋の内部が湿ってしまうこともあります。するとカビが生えてしまう可能性も出てくるため、香辛料やスパイスの品質を見定めながら保存するとよいでしょう」
スパイスをエサとする虫が混入する
スパイスや香辛料に混入しやすい虫は主に3種類。「ノシメマダラメイガ」と「タバコシバンムシ」、そして食品などで発生しやすいダニ。 「タバコシバンムシ」は名前の通りで、葉タバコの害虫として有名だという。 「基本的にスパイスや香辛料に混入する虫は、それらをバリバリと食べられる虫です。もちろんスキマがあることで、これらの虫やダニ以外も混入する可能性はあります」 先述の2種の虫は、乾燥状態にある葉などをエサとするため、乾燥しているスパイスや香辛料を好む。 一方、ダニは湿気を好む。 湯気が出ている鍋などの上でスパイスや香辛料を使うと水分が入り、ビンや袋の内部が湿気てしまうことなどが繁殖の原因となる。長時間湿気にさらさないように気を付けよう。