「事件前後の被告の言動」について審理「一般質問の原稿仕上げる」食事を途中退席 検察と弁護側主張対立 19日から被告人質問 【元県議の妻殺害事件裁判】
テレビ信州
3年前、塩尻市で妻を殺害した罪に問われている元県議会議員の裁判員裁判で最後の争点、「事件前後の被告の言動」について、14日、検察側と弁護側が意見を述べる論告と弁論が行われました。 この事件は2021年9月、塩尻市の自宅兼事務所で丸山希美さん当時47歳が首を絞められ殺害されたもので、元県議会議員で夫の丸山大輔被告50歳が殺人の罪に問われています。 14日は、最後の争点である「事件前後の被告の言動」について、検察側と弁護側が意見を述べる論告と弁論が行われました。 この争点の中で明らかになったのは事件前日の夜、同僚の議員ら6人と食事をしていたという丸山被告は、午後10時ごろ、「一般質問の原稿を仕上げる」と告げて途中で退席。しかし、丸山被告のパソコンのWordファイルはおよそ7時間半にわたり、更新されていないことが明らかとなっています。 このテーマで証言台に立った同僚の男性県議は「原稿作成のため、会食を退室したはずの丸山被告の部屋の電気が消えていた」と証言。こうしたことから検察側は「原稿はすでに完成されていてアリバイ工作である」と主張。 一方、弁護側は「過去にも一般質問の前日まで原稿を作成したことがあった」と反論。この点については別の男性県議が証言台で「丸山被告は原稿を仕上げるのは遅い方だ」と述べています。 議会の一般質問で、議員に与えらえる時間は1人20分で原稿にするとおよそ6000字。丸山被告の原稿は事件前日の時点で4200字程度、書かれていて、原稿が完成されていたのかどうか見極めが難しいところです。 10月の初公判から14日まで4つのテーマで争われてきた今回の裁判員裁判。全ての争点で検察側と弁護側で主張が真っ向から対立しています。 この裁判員裁判で来週19日と20日には2日間に渡って被告人質問が行われます。19日は弁護側から、20日は検察から質問が行われる予定で、丸山被告が法廷で何を語るのか注目が集まります。 判決は12月23日に言い渡される予定です。