レザークラフトに挑戦! ロングウォレットを作る [第2回]小銭入れを製作する
前回、各部品のトコ面と仕立て作業を始める前に仕上げる必要のあるコバを磨いて仕上げたので、今回は仕立て作業に入っていく。手縫いの基本はヒシ目打と呼ばれる専用の道具を使って縫い穴をあけ、両端に手縫い針を取り付けた手縫いロウ引き糸で縫っていく。革を手縫いする際にはロウを擦り込んだ糸を使うのが基本で、この手縫いロウ引き糸は最初からロウが擦り込まれているので使いやすい。また、縫い終わった糸の留め方はいくつかあり、今回は火で炙って留める焼き留めと、接着剤で留める方法を使い分けている。 【画像】レザーロングウォレットの作成工程をギャラリーで見る(66枚) 文/Webikeプラス 編集部
カード入れ1の製作
小銭入れは札入れと縫い合わせることでひとつの部品になっており、その縫い合わせる部分はカード入れとして使うことができるようになっている。まず小銭入れの後ろ胴となるパーツCと札入れの構成部品であるパーツD1を縫い合わせる。始点、終点、2つの角の4箇所の縫穴は、丸ギリで穴をあけるときれいに仕上がる。
カード入れ2の製作
パーツD2とD3を縫い合わせていく。このふたつの部品を縫い合わせると札入れになるのだが、その縫い合わせた部分がカード入れになるようになっている。ここは先のカード入れ1と同様にコの字型に縫い合わせるのだが、縁の部部分に糸がかかるというのがカード入れ1と異なっている。
札入れの製作
カード入れ1とカード入れ2として製作した部品を縫い合わせていく。先の2つの部品は中に引いた縫い線に合わせてコの字型に縫い合わせたが、ここでは縁の部分を縫い合わせることになる。縫い合わせるのはパーツD2とD3で、トコ面同士で合わせて縫い合わせる。先にサイビノールで貼り合わせて仮留めすることになるが、貼り合わせる部分はサンドスティックで削って表面を荒らして貼り代を作っておく。
小銭入れの製作
カード入れ1とカード入れ2を縫い合わせて札入れにしたら、最後に小銭入れになるパーツBを縫い合わせて小銭入れを完成させる。この小銭入れは本体の片側に縫い付けられる部品で、反対側は次回製作を紹介する予定のカード入れが取り付けられる。この片側が小銭入れ+札入れ、もう片側がカード入れがロングウォレットの基本的な構造だ。
後藤秀之