大神いずみ「野球って、なんて難しいスポーツだろうと思う。長男翔大は履正社の卒部式へ。夫・元木大介は息子のルーティンで打席に…」
◆「野球を楽しむ」ということ 考えてみれば、こんな時のためにただひたすら苦しいばっかりの練習を何年も積み重ねてきて…。 「きた!今だ!」ということかもしれない。 そんな時の頭の中は、凡退して敵陣の大歓声に包まれながら崩れ落ちる自分をイメージするわけがない。 「いける!」と思って打席に立っているのだ。 これが「野球を楽しむ」ということなのかもしれないと、私は今年とても強く感じた。 2人の息子達が野球をやる中で、調子のいい時よりうまくいかない時のほうが圧倒的に多い。 辞めることは一瞬でできるけれど、ひたすらできないことをできるように頑張ること、絶対に背番号をもらってベンチに入ることを目指して練習すること、焦る気持ちを抑えて自分のことに集中すること。 こんなことをもう勘弁してくれ!というほどやり通した先に、どこかで必ず千載一遇の機会が巡ってくる。そのとき、 「おれ、もうホントに頑張ったし。」 と思えることこそが自身の御守りになって、「その時」を楽しませてくれるのかもしれない。
◆野球を「楽しい」と思える日が必ずくる 楽しむ、というのは楽をする、自由にやる、アハハハと声を立てて笑いながらやることではなく、野球の醍醐味を味わうこと。ほんのほんの一瞬なのだ。 それでもいい結果であるとは限らない。 でもそんな時も「おれ、やるだけやったから」と思えたら、最高だなと思う。 細かい野球の技術のことはわからないけれど、 苦しい時もうまくいかない時も、人に後れをとっていると焦る時も、今ある先に野球を「楽しい」と思える日が必ずくるよ。その日のために、今は思いきりもがかなくちゃ。 野球の話題に混じって母が言えることといったら、そんなとこかな。 履正社入学以来一度もグラウンドを訪ねたことがなく、監督やコーチ、保護者の方にもご挨拶することができなかった夫が、先日行われた3年生の「卒部式」に参加させていただいた。 一人で大阪に渡って、周りの方々にとにかくご面倒をおかけした息子だ。 父として最後はしっかりご挨拶させていただかねばと…「初めまして」にして「ありがとうございました」である。 「お父さんが行くよ」と言った時の翔大の慌てようは何だったのか。やましいことが3年分あって誰かに口を割られたらどうしよう、な大騒ぎだった。 ああ見えて「人見知り」な夫で、初めて会う人にはやや硬い対応が心配だったが、 終わって送っていただいた動画や写真からはとても楽しげな雰囲気が伝わってくる。 恒例行事として親子でソフトボールをしたそうで、投げる息子に対して、低い姿勢からバットを振り上げて大袈裟な打席の入り方をする翔大の真似をする父に、一同ワワーッと笑う動画を送っていただいた。 最後の最後に、一番嬉しかったのは翔大かもしれない。
◆今はもう、すぐ過ぎてしまう あ…とうとう履正社も卒部を迎えてしまった。 なんだかんだ言って3回瞬き、くらいのあっという間な高校野球だったなぁ。 本当に、中学高校のそれぞれ3年間は一瞬です。 今はもう、すぐ過ぎてしまいます。 大変なことも楽しいことも。 こんなに嬉しくて楽しい日を迎えられるまで、 ホントによく頑張りましたね。
大神いずみ
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