「新卒」ですが「年収アップ」のために「転職」を検討しています。よく「転職は3年経ってから」といいますが、さすがに「1年目で転職」するのはまずいですか?
「新卒後入社した会社に3年は勤めたほうがよい」という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。同じ会社に3年勤めることで、社会人としての基本が培われ、その業界の経験を積んだと判断されることも多いようです。そのため、もし新卒後入社した会社に不満があってもすぐには辞めにくいと感じる方もいるかもしれません。 本記事では、なぜ3年働いたほうがよいといわれるのか、また入社後3年以内の転職において気をつけたい点について解説します。新卒後入社した会社に不満がある、現状を変えたいと考えている方はぜひ参考にしてください。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
新卒3年以内の離職率
厚生労働省の「新規学卒者の離職状況」によれば、令和2年の学歴別の3年以内離職率は表1の通りです。 表1
※厚生労働省「新規学卒者の離職状況」を基に筆者作成 表1より、新卒で入った会社を1年目で辞める人は1割~3割ほどいることが分かります。3年目までに離職する割合は3割~5割で、早期に離職を選択する人が多いこともうかがえます。
3年働いてから転職した方がよいといわれる理由
1つの会社でスキルや経験を積むためには、3年かかることが一般的のようです。入職後3年以内に離職し転職する場合のリスクは以下の通りです。 ●社会人経験が乏しいと判断される可能性がある ●前職で得た経験が少ないと判断される可能性がある ●すぐに辞めてしまうのではないかと捉えられるおそれがある 以上より、在職期間が転職において不利に働く可能性がある点に注意が必要です。 一方でこの3年という期間を条件の合わない会社で過ごすことでの危険性もあります。仕事内容や人間関係に強いストレスを感じたり、自分の理想に反する仕事を続けて後悔したりするケースもあるでしょう。さらに、会社に長く留まることで、大きな仕事を任されるなどして辞めづらくなってしまう可能性もあげられます。 また、新卒後3年以内は「第二新卒」とも呼ばれ、企業へなじみやすさやポテンシャルの高い人材を採用しやすいといった点で有利に働く可能性があります。このように、新卒後3年以内の転職は一長一短があるため、転職においては明確な理由と向上心があればカバーできる部分もあるでしょう。