プロ野球開幕、3連戦で大事なことは?
27日からの3連戦でいよいよペナントレースがスタートするプロ野球、もっとも注目されるのは当然27日の開幕戦。143分の1の試合とはいえその注目度は段違いだ。ただこの開幕戦、調べて見ると勝敗がペナントレースの行方に与える影響は少ないことが分かった。
表1は2005年以降の開幕戦の勝敗と、その年の順位の関係をまとめたものである。過去10年、優勝した20チームのうち開幕戦を勝利していたのは7チーム、負けていたのは11チーム、あとの2チームは引き分け。逆に最下位だった20チームのうち開幕戦に勝利していたのは8チーム、負けていたのは11チーム、引き分けが1チームという結果になっている。この数字から明らかなようにシーズンの結果から見てみると開幕戦の勝敗はさほど重要ではないのだ。
では開幕カードで重要となることは何か?表2はシーズン初勝利までに要した試合数と、そのシーズンの順位、表3は開幕カードが3連戦だった場合の勝敗数と、そのシーズンの順位を集計したものだ。表2から分かるように初勝利が4試合目以降となった場合、優勝したチームは4チーム、Aクラス入りしたチームはわずか7チームしかない。10年間のAクラス入りのチーム数は60となるのでかなり少ない割合といえるだろう。さらに初勝利が5戦目となると、優勝したのは2008年の巨人1チームだけ。優勝を狙うにはかなり厳しい状況となってしまう。このことからシーズン初勝利はおそくとも3試合目までに挙げるのが理想といえる。
さらに表3をご覧いただきたい。開幕カードが3連戦だった場合、勝ち越したチームがAクラスとなった割合は47チーム中31チームで約6割5分、負け越したチームの場合は約3割5分となっている。ただ負け越しでも1勝2敗だった場合は31チーム中13チームがAクラスとなっており、さほど悪い割合ではなくなってくる。これらの数字から開幕3連戦では最低限1つは勝つことが重要であり、それは開幕戦でなくても構わないという傾向が見えてくる。さらに開幕戦が各チームのエース級が登板し、チーム力の差が出にくいことを考慮すると2戦目、3戦目のどちらかで勝つ確率を高めておくことが大事なのではないだろうか。 ではここからは各開幕カードを「1勝もできない恐れはないか」という観点から紹介していきたい。表4は開幕カードと予想される先発投手の一覧。