トランプ大統領がNFLとの対立問題に史上最速男のボルトを巻き込む
トランプ大統領は、先日、抗議行動の広がりに業を煮やしたのか、「この抗議行動は国家に敬意を払っていない」として、国歌斉唱時に起立しない選手を「クビにしろ」と批判。トランプ大統領の批判は選手だけでなく、NFLのオーナーたちにも及び、「国旗への敬意を欠く者がいた場合、NFLのオーナーたちは、“今すぐフィールドからつまみだせ。お前はクビだ”と言う姿を見たくはないか?」とも語っていた。 この発言は火に油を注いだ。24日の試合では、選手たちが団結。タイタンズ対シーホークスでは、両チームとも国歌斉唱をボイコット。NFLコミッショナーのロジャー・グッデルも選手らの抗議行動を支持する意向を明らかにした。NFLは労使一体となって、トランプ大統領に抗議している。 その状況下で、今度は、人類史上最速男のボルトまで巻き込んだ。さらなる波紋が広がるのは必至で、早くも、ニューヨークデイリーニュースは「トランプ大統領のボルトについてのツイートに、ジャマイカのツイッターユーザーが反論」というタイトルで、拒否反応が生まれていることを伝えている。 「トランプ大統領がNFL選手を攻撃するためにウサイン・ボルトを使ったことで、ジャマイカの人々は怒っている」という記事で、ウサイン・ボルトはコメントを発していないが、ジャマイカの陸上代表チームは公式アカウントで「あなたの政治的なことから、ザ・ボスを外してください」とツイートしたことなどを取り上げた。また、別のジャマイカ人も「ジャマイカと我々のヒーローを、あなたの人種差別的なツイートから外してほしい」とツイートしている。 トランプ大統領の真の狙いは、苦しい政局から世論の関心をはぐらかすことだとも推測されているが、トランプ大統領と、NFLを中心にしたスポーツ界との対立は、いつ終結するか出口の見えない状態だ。