生まれ変わる大宮への新入団も「自分のやることは変わらない」…MF中山昂大は東洋大・井上監督との“縁”にも感謝
高校時代までを過ごした「憧れ」のクラブへの帰還。大宮アルディージャのユニフォームに改めて袖を通したMF中山昂大(4年=大宮U18)は、「めちゃめちゃ嬉しいけど、みんなが戻れる場所じゃない。同期も何人か練習に参加したけど、戻れたのは自分と福井(啓太=筑波大)だけだった。そういう思いも込めてプレーしたい」と気を引きしめた。 【写真】乃木坂46五百城茉央が優勝もたらす“勝利の女神”に(全20枚) 不思議な縁を感じている。中山は小学校3年生の時に大宮アカデミーのセレクションを受験。その時にコーチを務めていたのが、現在東洋大で指導を受ける井上卓也監督だった。「合格して4年生から入ったんですけど、井上監督はトップチームのコーチになったので関りはありませんでした。でも今回大宮と契約した時に監督と話したら覚えてくれていてびっくりしました。僕は大宮に2度入れてもらったと思っています」。 高校時代に2度の前十字靭帯断裂の大怪我を負った中山は、大学に入っても1年生の10月に高校時代とは逆足の右ひざ前十字靭帯を断裂。大好きだったサッカーを「辞めたい」とまで思うこともあった。ただ周囲の支えもあって復帰を果たすと、4年生になる直前の今年3月に大宮入団内定を発表。2試合のルヴァン杯出場も経験した。 今年9月にオーストリアの大手飲料メーカーであるレッドブルが大宮を買収。来季からJリーグ史上初となる外資系オーナーの下でチーム運営がスタートする。大きな転換期を迎えるクラブへの新入団。ただ中山自身は「チームとして大きく変わる年だと思うけど、自分のやることは大きく変わらない」と決意を強くする。 当然思い描くのは、プロ1年目からの活躍だ。「一番はボランチで勝負したいけど、チームに貢献できるところならどこでもプレーしたい。高校の時は左のハーフだったり、その前はCBをやったりと満遍なくやってきたことは自分の強み。それに怪我を何度もしてもプロになれるというところで勇気を与えられるように、自分が活躍してアカデミーの選手にも勇気を与えることだったりを意識してプレーしたいと思います」。大宮愛に満ち溢れる大卒ルーキーが、生まれ変わろうとするクラブに新風を吹かす。