大阪海外遠征U-17、0-1で敗れるも大学生を相手に接戦を展開
オランダへの海外遠征を控えている大阪海外遠征U-17が、3月3日に大阪教育大学グラウンドで大阪教育大学(関西学生リーグ2部)と練習試合(45分×2本)を行った。結果は0-1で敗れたが、大学生を相手に接戦を展開するなど、収穫のある試合となった。 昨年末の選考会から活動がスタートした大阪海外遠征U-17。1月末に初練習を行い、そこから関大一高、履正社B、報徳学園と練習試合を重ねて強化を図ってきた。この日は4試合目で、初めてカテゴリーが上の大学生たちとのゲームとなった。試合形式もこれまでは35分3本だったのが、45分2本と公式戦と同じものとなっている。 大阪海外遠征U-17は3-4-2-1の布陣。先発メンバーはGKに森本爽斗。3バックに本山恭太朗、成田隼、武内利休。中盤はダブルボランチに伊崎太智と福田優成、左サイドに小川一歩基、右サイドに尾坂頼斗。前線はシャドーに安原郁人と達山京、最前線に山田一颯が入っている。 試合は大阪海外遠征U-17が大学生を相手にも積極的なプレーを見せる。これまでの練習試合を通じて選手間でそれぞれの特徴や性格などの相互理解が進んでおり、連携面も積み重なってきていることを感じさせた。全体をコンパクトにして、攻守の切り替えや球際のバトルでも果敢に挑んでいる。フィジカルやスピードで上回る大学生に局面を打開されてシュートまで持ち込まれる場面もあったが、レギュラーメンバーが先発した大阪教育大学を相手に前半は0-0で折り返している。 選手交代は前半30分に尾坂に代わって黒石大智が投入。黒石がFWへ入り、山田が右サイドへ移った。後半開始からはGKが森本に代わって徳永直樹へ。中盤右サイドも山田に代わって、尾坂が再び投入された。また、達山に代わって岡田瑛斗がボランチに入り、ボランチだった伊崎がシャドーへ移っている。 後半も見応えある攻防が展開された。大阪教育大学は後半からメンバーを大幅に入れ替えてリザーブ選手が中心の構成となったが、ハーフタイムに高校生を相手に得点を奪えなかったことを選手間で話し合うなど、高い士気を持って挑んでいる。対する大阪海外遠征U-17は前半同様に何度か局面を打開されてピンチを迎えるが、なんとか失点をせずに試合を進める。攻撃では、ボールを奪っても無闇にロングボールを前に蹴らず、パスをつないで敵陣へと攻め込んでいく。60分には選手交代で、左サイドが小川から山田へ。右SBの竹内と交代した達山がシャドーへ入り、伊崎が再びボランチへ戻り、ボランチだった福田が最終ラインへ下っている。 70分には、この試合最大のチャンスを迎える。中央から右サイドへボールが展開されると、尾坂がドリブルで仕掛けて右足で強烈なシュートを放つ。これは惜しくも右ポストの内側に当たってしまうが、その跳ね返りをゴール前へ走りこんだ山田が押し込もうとする。しかし相手DFがゴールライン上で決死のシュートブロックを見せて、ギリギリのところで防がれてしまった。すると75分、最終ラインからGKへのバックパスのミスから、大阪教育大学のFW上薗慶次郎に先制点を奪われてしまう。 リードされた大阪海外遠征U-17だが、ここから反撃を繰り出す。80分に山田が左サイドから中央へドリブルで切れ込んでシュートを放ち、85分にはエリア外で後方からパスを受けた黒石がゴール前まで持ち込んでシュートを狙うが、いずれも相手守備陣に阻まれてしまう。86分には右サイドで縦にドリブルを仕掛けた尾坂からのクロスに、ゴール前へ岡田が3列目から飛び出して相手DFに空中戦で競り勝ってヘッドを放つが、渾身の一撃は惜しくもクロスバーの上を通過していった。岡田は90分にもミドルシュートを放つが、枠をとらえずに試合終了。大阪海外遠征U-17が大学生を相手に善戦したが、惜しくも0-1で敗れた。 (文・写真=雨堤俊祐)