お金より出場機会?現役メジャーリーガーが「日本より韓国を好むのは…」韓国メディア報道
お金か、出場機会か――。近年、日本球界(NPB)よりも韓国球界(KBO)を選ぶメジャーリーガーが増えてきていると18日、韓国メディア「朝鮮日報」が報じている。 【写真】韓国球界から“逆輸出”メッツと契約を結んだジャレッド・ヤング 「朝鮮日報」は「お金より出場機会 日本の代わりに韓国に来るメジャーリーガーたち」と見出しを付け「最近、外国人選手の面々に現役メジャーリーガーが多い」として近年のKBOの外国人選手事情を紹介した。 今季、韓国シリーズで7年ぶり12度目の制覇を果たしたKIAタイガースは、メジャー通算88発でカブスをFAとなったパトリック・ウィズダムとの契約が間近に迫っている。また、マーリンズで今季8試合登板のアダム・オラーの獲得にも成功した。 LGツインズも今季マーリンズで6試合登板のジョニー・チリノス、斗山ベアーズも今季ロッキーズで123試合に出場したジェイク・ケイブ、オリオールズなどで今季29試合に登板したコール・アービンを獲得した。 ハンファイーグルスはヤンキースやガーディアンズでプレーしたエステバン・フロリアルを獲得。日本の球団も興味を示していた打者がハンファを選んだと同メディアは紹介した。 同メディアは「現役メジャーリーガーがより多くの年俸と、より高いリーグ水準を誇る日本行きを断って韓国を訪れる理由」について、韓国球界関係者の話として「起用条件」にあると説明。かつてのように全盛期を過ぎた外国人選手が「追加キャリア」を求めるのでなく「新しい機会」を得るため、韓国球界を選んでいるのではと分析した。 韓国プロ野球では各球団とも外国人選手が「3人まで」と制限されているため、「大金をつぎ込んで獲得した助っ人を大きなケガがない限り、最大限活用しようと躍起になる」と指摘。「不調でも出場名簿から外すのではなく、適応することを期待して試合に出し続ける」と続けた。 だからこそ、「内心、韓国を足がかりにもっと大きな舞台(MLB)に再挑戦することを期待している外国人選手の立場からすれば、安定した出場機会を保証される韓国にいれば、自然と試合感覚と技術回復に役立つ」と外国人選手側の狙いも推測した。 一方で日本球界には韓国球界のように「3人まで」の制限(1軍出場できる外国人枠は4人)がないことから、満足いく成績でなければ「2軍行きを命じることも少なくない」と同メディアは指摘。シーズンを2軍で過ごせば「MLB復帰の可能性はさらに低くなる」とした。 また、別の球界関係者の話として「外国人選手が日本より韓国を好むのは、韓国の投手レベルが比較的低いという認識もある」と言及。投手のレベルが高い日本でなく、韓国でプレーすることで数字を残し「成績を武器にMLB球団に保証書を提出することができるというメリットがある」とも記した。 実際にメッツは今季途中に斗山に加入し、38試合で10本塁打を放ったジャレッド・ヤングと契約。韓国球界からの“逆輸出事例”もある。 日本よりも安定した出場機会を得られ、なおかつ「打高投低」の韓国の方が、MLB復帰を狙う外国人選手にとって、メリットが大きいのかもしれない。