蛍光灯や白熱灯が製造中止に?LEDは本当にお得か
省電力性で言えば、LED電球は、白熱灯の2割、電球形蛍光ランプの7割の電力で済む。LED電球が他の電球と違う点はその寿命だ。白熱灯は寿命が長いもので1000時間、蛍光灯は1万時間といわれているが、LED電球は4万時間。LED電球は、白熱灯の40倍、蛍光灯の4倍の寿命と言える。 では、LED照明と、蛍光灯や白熱灯どちらが得なのだろうか。経済産業省が2012年にまとめた資料では、毎日約5時間半ずつ使用した場合、LED電球のコストは、約5カ月で白熱電球を、約3年で電球型蛍光灯を逆転するとしている。この場合、LED電球の寿命は20年となるので、最大限使えば残りの17年間は電球形蛍光灯よりお得だという試算だ。
原発13基分の省エネになるとの試算も
日本エネルギー経済研究所が2011年に発表したリポートによると、日本全体の白熱灯や蛍光灯などをすべてLED 照明に置き換えた場合、 年間で922億キロワット時を節約できると試算している。これは日本の総電力消費量の約9%に相当し、原子力発電所13基分という。初期費用の高さから敬遠されてきたLEDだが、政府の新規制が実現すれば本格的な普及が予想される。