梅雨どきでも速乾できる! わが家のベスト部屋干しスペースの見つけ方
梅雨の時期、多くの人のお悩みに挙がるのが「洗濯」。洗濯物がなかなか乾かなかったり、ニオイが気になったり…。最近は、電気代も気になりますよね。 それらを全部解消するのに大切なのが「速乾」。少しの工夫で、洗濯物が素早く乾くようになりますよ! 【画像で見る】意外に乾く! 実は風通し抜群の部屋干しスペースをチェック * * * ▶︎教えてくれたのは 藤原千秋さん 住生活ジャーナリスト、ライター。大手住宅メーカー勤務の経験を持ち、主に住まい、暮らしまわりについて執筆。雑誌やテレビ・ラジオ番組の監修、出演もするなど、幅広く活躍中。著書は『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』 (朝日新聞出版) など多数。 ■梅雨どきの洗濯物は「速乾」がニオイ防止のカギ 「洗濯の一番の目的は、汚れた衣類をきれいにして、気持ちよく着ること」と藤原千秋さん。梅雨どきをはじめ、ふだんの洗濯でいかに衣類をきれいに洗えるかがポイントだといいます。 「洗濯機にぎゅうぎゅうに衣類を詰め込んで洗うと、汚れが落ちにくく、残った汚れをもとにして菌が増殖。この菌がニオイやカビの原因になるので、まずは洗濯の回数を増やして少量で洗い、汚れをしっかり落としましょう。その上で、菌がそれ以上増殖しないよう、素早く乾かすことが大事。干す場所、干し方、風の当て方を工夫すれば、部屋干しでも速乾がかないます」 ■速乾のポイントは「干す場所」! 乾きやすいスペースをチェック 限られたスペースで部屋干しをするなら、家の中でもより効率的に乾かせる干し場選びが肝心。どんな家にでも必ずある、風通しがよく、湿気が籠もりにくい干し場を、藤原さんが教えてくれました。 ■【意外な場所が乾きやすい! 風通しがいい部屋干しスペース】 ▶︎リビングの窓近く 日光を当てるというより、窓を少しだけあけておくことで、風を取り入れられる場所。「ただし、洗濯物の湿気をカーテンが吸い込んでカビの原因にもなるので、少し離して干すこと」 ▶︎換気扇と換気口の中間 住宅の天井や壁に必ずある、空気を取り入れる換気口。「換気口を開いてキッチンにある換気扇をつければ、窓をあけなくても空気が取り入れられ、この2つの中間は風の通り道に」 ▶︎浴室・洗面所 湿気が多いイメージの浴室や洗面所も干し場にしてOK。「換気扇がついているので、風通しは申し分なし。洗濯した衣類をその場で干せるので、移動の手間がなく、動線もばっちりです」 ▶︎階段の踊り場 戸建てで階段に踊り場があるなら、ここを活用するのも手。「階段が暗くならないように、窓が設置されていたり、吹き抜けがあったりと、意外と風通しがいい場所の一つです」 ■わが家のベスト部屋干しスペースの見つけ方 ■風通しのよさは線香や風船を使って風の通り道で確認! 上記のポイントを参考にしつつ、わが家の風通しのよさを確認したい場合はこちら。「風船や線香は、目に見えない風の通り道を可視化できるアイテムです。風船なら2~3個を膨らませて床に転がせておくと、コロコロと集まっていく場所。線香は、煙が流れていく方向で見分けられます」 ■家じゅうに温湿度計を置いて湿気のたまりにくい場所を確認! 家の中でも、場所によって湿度はさまざま。「湿度が高い場所よりも、低い場所のほうがやっぱり洗濯物は乾きやすくなります。そのため、家じゅうのあらゆる場所に温湿度計を置いて、常に湿度や温度をチェックできるとベスト。部屋をカビにくくするためにも◎」 ■これはNG! 寝室での部屋干しは寝具のカビの原因になるので避けること 風通しがよく、湿度も低いからといって、寝室やベッドのある子ども部屋などに干すのはNG。「一見、洗濯物が乾きやすそうに見えても、実は寝具やカーテンなどに洗濯物の湿気が移っているだけ。寝具はもちろん、ベッドの下もカビだらけになるので、避けたほうがいいでしょう」 * * * 部屋干しに適した場所といえば、なんとなく窓の近くくらいしか思い浮かびませんでしたが、意外に風通しの良い場所があちこちにあると知ってびっくりです。みなさんもぜひ、最適な干し場を探してみてくださいね! イラスト/二階堂ちはる 編集協力/鈴出智里 文/さいとうあずみ