【コラム】ジャパンC英誌レーティング、2着シンエンペラーが1着ドウデュースを上回る
英国で最も権威のあるタイムフォーム誌が、日曜に行われたG1ジャパンCのレーティングを発表しました。 【写真】鼻面を並べてゴールする2着同着のドゥレッツァとシンエンペラー 前半のスローペースで勝ちタイムも目立つものがなかったうえに上位の着差もわずかだったことからレーティングは意外に伸びず、勝ったドウデュース(牡5、父ハーツクライ)は前走の天皇賞・秋で獲得した125を下回る123+(+はタイムフォームが算出した数値より高い能力を有する可能性のある馬につけられる)。首差2着のドゥレッツァ(牡4、父ドゥラメンテ)は123、内からしぶとく伸びて2着同着となったシンエンペラー(牡3、父シユーニ)は、非常にまれなことですが、勝ち馬より高いレーティングの124が与えられました。 タイムフォーム誌は凱旋門賞馬ソットサス(来春より北海道の日本軽種馬協会・静内種馬場で種牡馬入り)を全兄に持つシンエンペラーが9月の愛チャンピオンSでエコノミクスの3着した時に122+をつけた上に「(次の)凱旋門賞を制して不思議ない」と、その潜在能力を高く評価していたこともあり、日曜の2着に124の価値ありと判断したようです。 米国では今月1、2日のブリーダーズCの結果を交えたNARC(北米レーティング委員会)による北米ランキングが発表されています。 こちらはBCクラシックを制したシエラレオーネ(牡3、父ガンランナー)が125・00で北米ダートの首位に就き、2着フィアースネス(牡3、父シティオブライト)が2位の123・00、直線で盛り返して3着したフォーエバーヤング(牡3、父リアルスティール)は121・00で3位(古馬も合わせた全米4位)となりました。 シンエンペラー、フォーエバーヤングとも年内の出走はないようですが、矢作厩舎、坂井瑠星騎手を鞍上とする2頭が、来年の世界の競馬をリードすることになりそうです。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」) ※タイムフォーム誌のレーティングは同誌独自のもので、IFHA(国際競馬統括機関)が発表するロンジンワールドベストレースホースランキングのレーティングとは異なる。