東海大菅生中等部で「夢育て講座」 多彩な職業に触れ未来を考える機会に
東海大学菅生高校中等部(あきる野市菅生)で12月4日、キャリア教育「夢育て講座」が全生徒208人を対象に行われた。積極的に将来について考え、職業観の芽を育むのが目的。起業家精神を培う狙いもある。(西多摩経済新聞) 経産省役人、弁護士、医師、CA、起業家、プロボクサーのほか、旅行会社、ロボット工学、コンビニ経営で活躍する8人が講師を務めた。講師の話は40分間ずつ2講座行い、生徒たちは興味を持った業種の2人から話を聞いた。 プロボクサーの大場綜さんは元世界フライ級王者で5度防衛を果たし、今も最強ボクサーと評される大場政夫のおい。タイの現役チャンピオンで迎える来年は、WBU世界タイトルに挑戦することを報告。チャンピオンベルトを持参して披露したほか、実際にミット打ちを行い、生徒にボクシングの厳しさを肌で体験させた。 講座に先立ち全体講演を行い、3年生は教育コーチングの江藤真規さん、1・2年生はジャーナリストのおおたとしまささんの話を聞いた。江藤さんは「アンコンシャスバイアス」をテーマに語った。アンコンシャスバイアスは無意識にこうだと思い込むこと。ある属性に対する先入観や固定観念で、「みんなそうだ」と思い込むステレオタイプ、周りの言動に合わせたくなる同調バイアス、自分を過小評価するインポスター症候群、自分の悪いところばかり気になるネガティビティーバイアス、ジェンダーに対する決めつけがあるジェンダーバイアスについて解説。「決めつけない、誰かと何かを比べない、自分の可能性を信じよう」と提案。「気づこうとすることが大切で、ものの見方を変えてみると、未来が変わるかもしれない」と呼びかけた。 講座を終え、菅生学園の島田幸成理事長は「多彩な職業の方々から話を聞き、生徒には良い刺激になったと思う。大場さんに教わるミット打ちでは、目をキラキラ輝かせてパンチを繰り出す生徒の姿が大変印象的だった」と振り返る。
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