サッシャ・フェネストラズ、来季は日産からフォーミュラEに参戦せず。シリーズ残留模索、日本復帰の選択肢も
サッシャ・フェネストラズは、シーズン11(2024-25年)の日産フォーミュラEのラインアップから外れたことで、フォーミュラEでのキャリア継続が危ぶまれている。 フェネストラズはシーズン9(2022-23年)に日産からフォーミュラEデビュー。4位を2度獲得した。しかし今季は、チームメイトのオリバー・ローランドに完敗する苦しい2年目を過ごした。ローランドが2勝を挙げ、タイトル争いの一角に食い込みランキング4位となったのに対し、フェネストラズはミサノで5位フィニッシュを果たしたのが最高で、ランキングは17位だった。 フェネストラズは来季の契約を結んでおり、当初は日産に留まる可能性が高いとみられていたが、数日前に残留はないと知らされたという。 「8月の初めごろには残留すると聞いていたが、どうやらすべてが変わったようだ」とフェネストラズはmotorsport.comに語った。 「僕は今、自分のキャリアのためにフォーミュラEに残る解決策を見つけようとしている。でも告げられたのが遅かったからほとんどのシートがすでに埋まっていて、フォーミュラEに残るのは難しい」 「キャリアの中でも最も厄介なシーズンだった。オリバーでさえ、昨年(マヒンドラで)シーズンを終えることができなかった。誰にでも浮き沈みがあるんだよ」 「多くのドライバーが僕と同じような年を過ごし、何とか立ち直った。彼らは僕にそのチャンスをくれなかった。残念だけど、これが現実なんだ」 現在、フォーミュラEのシートに空きがあるのはERTと、マヒンドラと決別して来季ローラ&ヤマハと新たに提携するアプトだけだ。 この2シートをフェネストラズが得られなかった場合、WEC(世界耐久選手権)への参戦や、フォーミュラEに参戦するまでに成功を収めていた日本のレースシーンに復帰することをフェネストラズが検討する可能性もある。 「(フォーミュラEには)ふたつの選択肢があるけど、もう遅い」 「シーズンはもう2ヵ月近く前に終わっていて、ほとんどの契約はその前に結ばれている。決定が遅かったから、今のところチャンスを得られる可能性は低い」 「WECでチャンスがあるかもしれないし、日本に戻る可能性もある。でも、まずはフォーミュラEに留まる可能性があるかどうかを見てみるよ」 フェネストラズは、スーパーフォーミュラとスーパーGTへの復帰が、自身のキャリアにおいて最もストレートな選択肢になると認めた。 「日本が大好きだし、文化も好きだし、ノイジーでハイダウンフォースのマシンを使ったレースも大好きだ。そこでレースをするチャンスは他の場所よりも高い」 日産がローランドのチームメイトに誰を選ぶのかはまだ不明だが、シーズン9でフェネストラズのチームメイトだったノーマン・ナトーがチームに戻る可能性もあると見られている。 motorsport.comの取材に対し、日産の広報担当者は次のようにコメントしている。 「シーズン11(2024-25年)のドライバーラインアップはまだ確定していない。チームは現在、様々な選択肢を検討しており、決定次第、追って発表する予定だ」
Jamie Klein