「突然クーデターが起きて」ミャンマーの戦争で悲痛の声も…元ミャンマー代表の亡命GKも参加したフットサル大会「いま戦わないと未来はない」
クーデター直後から国軍への抵抗運動
「2021年のクーデター以降、私たちの国では戦争が激しくなり、今回のお金は被害の大きな北部カチン州の避難民の人々に届けることになっています」とスタッフが教えてくれた。 ミャンマーでは、21年2月1日にクーデターが発生。前年の総選挙の結果を無効として国軍が全権を掌握すると、市民による抵抗運動が広がり、内戦状態に突入する。国軍の弾圧や攻撃による死者は5100人を超え、戦火はいまもやむ気配はない。 日本には11万人ほどのミャンマー人が暮らしているが、多くの人たちがクーデター直後からデモや募金を通じて国軍への抵抗を続けてきた。 実はサッカー大会も民主化運動の一環であり、チャリティが行なわれるのは三郷大会が初めてではない。「もともとミャンマー人は各地でサッカー大会をやっていましたが、クーデター後、祖国を支援するためにチャリティ大会を行なうようになりました。みんな国を思う気持ちが強いので、参加チームは大幅に増えています。関東では1、2カ月に一度開催していますが、名古屋や大阪でも仲間たちが大会を行なっています」と、こちらもスタッフが教えてくれた。
カチン族、カレン族の声
ギャラリーも含めて総勢800人近いミャンマー人が集結したフットサル大会には、さまざまな背景を持つ人たちがいた。彼らの声を聞いてほしい。 「ぼくは今日、ボランティアで大会を手伝いに来ました。来日したのは20歳のとき。技能実習生として来日して、もう8年が経ちます。クーデターのおかげで祖国に帰ることができなくて、亡くなった母に別れを告げられなかったのが心残りです」(カチン族の男性28歳) 「ぼくは21年に帰国するつもりでいましたが、突然クーデターが起きて帰れなくなってしまいました。ミャンマー南部カレン州出身のぼくには、アメリカで暮らす父と母がいますが、兄はまだカレン州にいて、彼の村は国軍の空爆によって破壊されてしまいました。実はもうすぐ故郷に帰ろうと思っています。(ミャンマー最大の都市)ヤンゴンからカレン州に向かうのは難しいので、タイ国境から山岳地帯を歩いてカレンに入るつもりです。国境地帯も国軍のドローンが飛んでいるので気をつけないといけないですが、それでも故郷に帰りたい」(カレン族の男性)
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