海外挑戦の決断や時期については野球ファンもさまざまな反応をみせ、ときには厳しい意見が寄せられることもある。それでも、藤川監督は野心を抱くアスリートの〝本心〟に理解を示し続けた。

「彼らはリーグ優勝、日本一をしたいと口にしている。それは偽りじゃない。メジャー挑戦の希望は球団との駆け引きではなくて、それだけ日々精進します、メジャーに行くぐらいの努力をする、ということの表れ。それが、選手の成長につながる」

自身は海外FA権を行使し、32歳でメジャー入りした。才木も、佐藤輝も大志を抱け。その分、藤川阪神は強くなる。虎将が買った心意気が、勝利につながる。（新里公章）

★才木、佐藤輝のメジャー志望

才木は今月20日の契約更改交渉の席で将来的にメジャー挑戦したい意向があることを「こっちからの要望として話をした」と球団に伝え、「年齢的にも26歳。30代とかになったらちょっとしんどいかなと思っている。28、29歳とかで行けたらベスト」と明かした。佐藤輝も同様に23日の交渉の席でポスティングシステムによる米大リーグ挑戦の意向を初めて球団に伝え「自分の中で思いがしっかりと固まった。明確にそういう目標を立てたいと思ったので、今回伝えさせてもらいました」と説明した。