<薄毛、疲れ、肩こり>解消法 「ふかふかで厚みのある頭皮」が理想。疲労の蓄積でガチガチ頭になってませんか?
スイッチが入りっぱなしで頭の血流が低下
毎日シャンプーをしていても、頭皮がやわらかいかどうかは、自分ではわかりづらいもの。では、なぜ私たちの頭皮は硬くなるのでしょうか。それは、「交感神経が優位になりっぱなしの生活が関係している」と、辻さん。 辻「私たちの体は、『よし、仕事するぞ』と活動モードになるとき、交感神経が優位になります。通常は仕事が終わって夜になると、リラックスモードの副交感神経に切り替わります。 しかし、リモートワークやツールの多様化で、仕事とプライベートが切り替えづらくなっています。一日中スイッチが“オン”の交感神経優位の状態の人も少なくありません。 そうすると体に力が入り続けてしまい、頭部はもちろん、肩や首、背中まで血流が悪化。イライラしたり考えすぎたりしてストレスが多いことも、交感神経を優位にさせます」
また、頭皮の硬さに関係しているのが、前頭筋(ぜんとうきん)というおでこの筋肉です。 頭部には側頭筋や後頭筋を含めた4つの筋肉があり、頭部全体を筋膜が覆っています。4つの筋肉のうち唯一、頭蓋骨とくっついていないのが、おでこにある前頭筋です。 辻「頭皮の血流が悪化すると、前頭筋が重力に逆らえずに下にずり落ちてしまいます。頭部を包んでいる筋膜が同時に引っ張られて、頭頂部がパンパンに張った状態になってしまうのです。 筋膜が薄く伸ばされることで頭皮が薄くなり、頭蓋骨を直接触っているようにガチガチになります。前頭筋がずり落ちると、それだけでなく、目が小さくなったり、腫れぼったくなこともあります」
ふかふか頭皮は髪・体・心を健康に
理想的なのは、「ふかふかで厚みのある頭皮」と、辻さん。おでこの生え際あたりを指でつまんで、頭皮を寄せることができれば、血流がよくてやわらかく、髪が育ちやすい健康的な頭皮です。 辻「ガチガチ頭皮をほぐす方法が、頭皮のセルフマッサージです。シャンプーをするときや髪の毛を整えるときなど、1日1回でもよいので頭皮をもみほぐせば、血流が改善してやわらかくなってきます。 自分の手でやるのが面倒、時間がないという人は、頭皮マッサージ用のグッズを購入して、活用してもよいでしょう」