木村拓哉&玉森裕太がミシュラン「三つ星」レストランのプレゼンターに! タイヤメーカーがなぜ「ミシュランガイド」を発行し続けるのか?
「ミシュランガイド東京2025」は10月22日から書籍と電子版で発売
「ミシュランガイド」といえばフランスのタイヤメーカー、ミシュランが100年以上にわたり発行している、世界一有名なレストランガイド。日本でも「東京2008」から上陸してすっかり定着していますが、最新版となる「ミシュランガイド東京2025」が2024年10月22日(火)に発売となりました。それに先立ち10月17日に都内で行われた掲載店発表セレモニーには、木村拓哉&玉森裕太という豪華ゲストも登場。その様子をレポートします。 【画像】キムタクが式典中にみせた心配りとは?「ミシュランガイド東京2025」発表セレモニーを見る(14枚)
1920年に有料化してからレストランガイドとして発展
先週、恵比寿のウェスティンホテル東京において、2024年10月22日(火)から発売される『ミシュランガイド東京2025』の掲載店発表セレモニーが行われた。 ミシュランガイドといえばご存知、三つ星/二つ星/一つ星のスターマークに代表されるレストランの格付けガイドというイメージだろうが、1900年に本国フランスで初版が発行された時代は、モータリゼーションのごくごく黎明期。舗装もされていない道路で長距離をこなす少数のオートモビリスト(自動車ドライバー)に向けて、タイヤのみならずクルマを修理するためのガレージ、市街の地図や宿泊施設を載せていた。当初はタイヤを買えば無料で付いてくるという体裁だったが、ミシュラン創業者のひとり、アンドレ・ミシュランが、あるガレージで自社のガイド本がテーブルの脚がわりに重ねられていたのを見て、タダでは案内情報の価値や意義が理解されないことを悟り、有料化に踏み切った。かくして有料化をきっかけにレストラン情報をも網羅されるようになったのだ。1920年のことだ。 この頃に定められた、三つ星レストランの「そのために旅行する価値のある卓越した料理」、二つ星レストランの「遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理」という定義は、当然、タイヤの消費を促すプロモーションと軌を同じくしていた。
セレクション軸も多様化
ミシュランガイドの東京版は2008年版を皮切りに、すでに18年もの歴史を持つ。今や「ビブグルマン」という価格以上に満足感の得られる料理や、サステナビリティを評価する「ミシュラングリーンスター」など、掲載店のセレクション軸も多様化している。 中でも最新の基軸はふたつ。昨年版から始まった“ミシュランガイドによるおすすめ”である「セレクテッドレストラン」部門と、今年春からスタートした「ミシュランキー」というホテルに付与される指標だ。 前者のセレクテッドレストランは、ミシュランガイドに載っているのに星も付いてなければビブグルマンでもないというカテゴリーだが、星付きレストランとしてセレクトされるような厳密な“ものさし”では遡上にのりづらい良店を載せること、これも多様性対応の一環だろう。東京2025年版では227店、うち41軒が新規掲載となる。この中には、例えば港区の「山/YAMA」と「ハルカ ムロオカ」というデザートコース専門の店が2軒、紹介されている。ちなみにガイド本の紹介文中では、後者は「パティシェール」と女性形になっているところは、とてもフレンチといえる。