知らないうちに心身の健康をむしばむ、意外なストレス要因3選とその対策
家では家族の時間を優先。毎晩家族全員がディナーの席に集まって、携帯電話は手の届かないところに置くなど、家族を団結させる毎日の習慣を確立しよう。また、家族以外の人間関係にも目を向けて、自分の仲間は誰なのかを定義しよう。『Real Self-Care』の著者で精神科医のプージャ・ラクシュミン医師は、友人関係に関しては量ではなく質に焦点を当てるべきだと述べる。たとえ遠く離れて住んでいても、定期的に“Zoom飲み”を設定するなど、毎週時間をとってその人たちと過ごそう。
【見えないストレス要因・その2】スマホ画面のスクロール
子犬がアヒルと戯れるネット上のバイラル動画を無限に見てしまう、といった経験はあなたにもないだろうか。 アメリカ心理学会の2017年の調査ではアメリカ人の43%がソーシャルメディアを常にチェックしていると回答した。確かに、あなたはかわいい動物の動画を見るためにSNSにアクセスしているのかもしれない。しかし、「いいね!」された投稿やプライベートメッセージ、ミームを探して画面をスクロールしている間も、フィルターをかけられ、慎重に編集されたありえないほど完璧な体や顔、バカンス、家などの画像があなたの幸福をゆっくりとむしばんでいる。
『Journal of Neurology and Neurophysiology』に掲載された研究ではソーシャルメディアプラットフォームが依存症と同じドーパミンループを引き起こすと報告している。テキスト、「いいね!」、またはメッセージを受け取ることは本質的に報酬系を刺激する。そして、一時的な高揚感が消えると、ユーザーはさらに多くのものを求めて、気を散らすための終わりのないサイクルにはまり込んでしまう。このことは、より持続的で有意義な精神の充足を妨げる可能性がある。 特に若い女性にとって、ソーシャルメディアは不安、うつ病、睡眠障害、ボディイメージの問題の増加に関連しているとされている。
デジタルデトックスする
中毒性のある画面のスクロールから逃れるために、定期的なデジタルデトックスを試してみよう。 学術誌『Cyberpsychology, Behavior, and Social Networking』に掲載された2022年の研究結果によると、ソーシャルメディアを1週間休止するとうつ病や不安の軽減が見られたという。1週間も無理だと考える場合は、ティファニー・シュレインが著書『24/6: The Power of Unplugging One a Week a Week』の中で勧めるように、ほんの少しの期間のデジタルデトックスでも有効だ。彼女の場合はユダヤ教の習慣である安息日に従って金曜の夜から土曜の夜までを設定しているが、どの曜日でも大丈夫だ。