【BMW 「CE 02」海外試乗インプレ】これは楽しい!いよいよEVが本物になってきた
BMWモトラッドから新たに登場した都市型EVコミューター「CE 02」の国際試乗会がポルトガルで開催された。モーターサイクルジャーナリストのケニー佐川がレポートする。 【画像】BMW 「CE 02」をギャラリーで見る(5枚)
車両解説
────────── 最高速95km/h、日本では軽二輪 ────────── 開発コンセプトは「eパルクーラー」。街中の障害物をアクロバティックな動きで乗り越えていくフランス生まれのスポーツ、パルクールをイメージしているとか。そんな遊び心を感じさせるユニークで颯爽としたデザインだ。 BMWモトラッドが手掛けるEVとしては、「Cエボリューション」(2018)や「CE 04」(2022)に続く3機種目となる「CE 02」。定格出力6kW、最高出力11kw(15ps)のスペックは、日本では軽二輪クラスとなる都市型コミューターだ。 電源はリチウムイオンバッテリーで、モーターからベルトドライブを介して後輪を駆動する仕組み。車体はスチール製フレームに倒立フォークと片持ち式スイングアームにモノショックを備え、足まわりには前後14インチのキャストホイールを装備するなど車体の作りは比較的オーソドックスである。最高速は95km/hでフル充電からの走行距離は約90km。ベーシック仕様の他に上級バージョンとしてハイライン仕様も用意される。 フル充電までに要する時間は通常の0.9kW充電器で5時間12分。オプションの1.5kW急速充電器(ハイラインには標準装備)だと3時間30分まで短縮できるとのこと。さらに充電20%から80%までなら1時間40分で走り出せる。ちなみに欧州向けには、若年層向けに最高速が45km/hに制限された4kW仕様も用意されている。 電子制御もユニークだ。ライディングモードにはEVらしい遊び心があり、「フロー」は街乗り向き、「サーフ」は回生ゼロでスムーズに走る高速道路向き。さらにハイライン仕様にはアグレッシブで回生も強力な「フラッシュ」モードも追加される。おまけにリバース機能も付いているので坂道や駐車場の出し入れも便利。他にもフロントABSに加え、オートマチック・スタビリティ・コントロール(ASC)や回生スタビリティ・コントロール(RSC)が後輪スリップを抑えてくれるなど安全面でも抜かりない。