「何という威力」 山小屋に現れた〝アイドル〟に騒然 14秒の「山の妖精」動画が326万件表示
とある山小屋に突然現れた〝訪問者〟。そのアイドルっぷりに、SNSで注目が集まりました。遭遇した「山小屋番」に話を聞きました。 【画像】山小屋に現れた〝妖精〟がこちら。「短時間で何という威力」
「短時間で何という威力」
話題になったのは、南アルプスの標高2600メートルにある山小屋「千枚小屋」(静岡県営)のスタッフ(@yamanuts3193)がXに投稿した動画です。 「部屋で寝てたら」と書き出した投稿文。 添付された14秒の動画には、部屋の扉の際まで来て中をのぞき込む訪問者が映っていました。 つぶらな瞳に、長いしっぽ、丸い耳……。 それは、「山の妖精」とも呼ばれる、希少動物のオコジョでした。 動画は326万表示され、「かわいぃぃ」「短時間で何という威力」「なんてマジカルな山小屋」「うれしい訪問者!」などのコメントがつきました。
ベッドの下から
投稿した「千枚小屋番」の南條敦紀さん(27)によると、オコジョが入ってきたのは、山小屋の離れにある従業員部屋。 休日に、部屋の換気をしながら二度寝をしていた南條さんが、突然、ベッドの下から物音を聞いて、そっとのぞき込んだところ、そこにオコジョがいたそうです。 山小屋の周りではたびたび見かけたことがありましたが、部屋まで来たのは初めてで「驚きました」。 部屋には食料なども置いていなかったので、オコジョは興味深そうに何度か部屋をのぞきこんだ後、山に帰って行きました。
4カ月の間、過ごす山小屋
南條さんは登山シーズンが始まる小屋開け(6月末)から、小屋閉め(10月)まで、小屋に滞在している長期スタッフです。 小屋内の清掃や、お客さんへの食事の提供、登山道の整備、食料などの荷上げなどが主な仕事です。 もともと、大学卒業後にIT系の会社に就職しましたが、コロナ禍のリモートワークになじむことが出来ず、退職。学生時代にアルバイトをしていたアウトドア店で働いた後、昨年から「山小屋番」として登山シーズンの南アルプスで働くようになったそうです。 「学生時代にワンダーフォーゲルで、南アルプスの山々を縦走していた時、恥ずかしながら山小屋でお米を分けて頂いたことがあり、その時の恩返しがしたいと思いました」 昨年は北岳周辺にある山小屋で働き、シーズンオフは石垣島の山で過ごしました。