ニッサン・フォーミュラEチームが初優勝達成。「戦略がしっかりしていた。誇りに思う」とオリバー・ローランドも喜び
4月13日（土）から14日（日）にかけて、イタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ（ミサノ）にて2023／2024年ABB FIAフォーミュラE世界選手権第6／7戦ミサノE-Prixが行われ、ニッサン・フォーミュラEチームのオリバー・ローランドが第6戦で優勝、サッシャ・フェネストラズは2戦ともに入賞する活躍を見せた。 【写真】優勝争いを繰り広げるオリバー・ローランド／フォーミュラEミサノ 第6戦でローランドは、5番手スタートから首位争いを演じて2番手でチェッカーを受けたが、暫定トップであったアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ（タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム）がレース後の車両検査で違反が発覚。ローランドが繰り上がりとなり、ニッサン・フォーミュラEチームにとっての初優勝を飾った。 続く日曜日の第7戦では、ローランドが中盤以降首位を走り続けたが、最終ラップでデータの技術的な問題が原因となるスローダウンを喫してマシンを停止してしまった。二大会を通して好走を見せて計26ポイントを加算し、ドライバーズランキング3位をキープしている。 チームメイトのフェネストラズも、コース幅の広いミサノで攻めの走りを見せ、決勝中の見事な追い上げでレース1は9位、レース2は5位入賞と今季最上位フィニッシュでダブルヘッダーを戦い抜いた。 2022／2023年シーズン9より日本国籍チームとして活動を開始したニッサン・フォーミュラEチームのマネージングディレクター兼チーム監督であるトマソ・ヴォルペは、「全体的に見て非常に良い週末のレースとなった」と勝利の喜びを語っている。 「ローランドは土曜日に見事な走りを見せ、Gen3マシンになってチーム初となる、公式レースでの優勝を飾ってくれた。日曜日は非常に悔しい一日で、ほんの小さなミスで5回連続の表彰台を逃してしまい非常に残念だ」 「フェネストラズも、好調を維持しており、土曜日のポイント獲得に続いて、日曜日は先頭集団に追いつき上位争いを繰り広げるという成長を見せた。戦略面で私たちは多くのことを改善してきたので、この良い雰囲気のまま2週間後のモナコ大会でまた結果を出せるように準備を進めていく」 今大会の活躍でニッサンはチームランキング4位に浮上し、3位のポルシェと9ポイント差まで接近している。またマニュファクチャラーズ・トロフィーでも3位につけており、2位のジャガーとは3ポイント差に近づいた。次回大会は、モナコ公国で行われる第8戦モナコE-Prix。4月27日（土）に同国市街地の特設サーキットにて開催される予定だ。 ■ドライバーコメント ●オリバー・ローランド：第6戦優勝／第7戦リタイア 「日曜日のレースは悔しい結果だったが、全体的にはミサノ大会のパフォーマンスに満足している。我々は素晴らしい状態にあり、ミサノで26点を獲得できたことはとてもポジティブなことだ。マシンの調子も良く、両レースともにチームの戦略がしっかりしていたので、次のレースでもこの点を意識したい」 「残念なことに、第7戦ではスタート時のラップカウントの問題があり、残りの周回数を少なくカウントしていたんだ。とはいえ、勝利まであと僅かだったし、今回達成したことを誇りに思っているよ。今回の結果を次に繋げていきたい」 ●サッシャ・フェネストラズ：第6戦9位／第7戦5位 「第6戦、第7戦ともにポイントを獲得できたことは、僕にとって一歩前進となった。今回のようなレースでは、タイミングを逃さずに適切なポジションをキープすることが大事になる。僕はローランドから多くを学び、成長してきた」 「予選では順位を落としてしまったが、決勝ではトップ10に入るために戦ったよ。困難なレースが続いた後なので、5位には満足しているし、しっかりとポイントを獲得できた。僕たちはレース毎に成長していると思うので、モナコでも強いポジションを維持するために引き続き努力していく」 ●カイオ・コレ：ルーキーセッション10番手 「FP0で初めてニッサン『e-4ORCE 04』を運転できて本当に嬉しかった。僕に与えられた役割は、データを収集し、計画通りにレースを運ぶことだった。この点においてうまくいったと思っている。とても良い経験だったし、チームの力になれたことを嬉しく思うよ。またマシンに乗れることを楽しみにしているよ」 [オートスポーツweb 2024年04月15日]
