西山貴浩、中田達也と共に掴んだ若松周年制覇/ボートレース若松・全日本覇者決定戦
「達也が味方してくれた」。(レース事故で殉職した故・中田達也選手のこと)西山貴浩はそう口にした。レース前もレース後も。荒れる予報だった水面が、見事なまでのベタ水面。「達也が降りてきて風を止めてくれたんですよ」とも。 実は開催直前、森高一真、石丸海渡と一緒にいた時に中田達也さんの父親と街でバッタリ遭遇したとか。「石丸はエース機を引いたでしょ。僕と森高さんは優出したでしょ(しかもワンツーフィニッシュ)。やっぱり達也が味方してくれたんですよ」と西山は感慨深げに話してくれた。 亡くなった選手のことはなかなか口にできないが、西山は事あるごとに中田さんのことを口にする。「達也の魂と共に」とまで言い切る。ヒーローインタビューでも話していたが、生前、中田さんとどっちが先に若松周年を優勝するか…という話もしていたという。志半ばで夢を絶たれた中田さんの分まで…という気持ちが西山には間違いなくある。 夢のひとつだった若松周年制覇。これでゴールではない。次は当然、SG制覇の期待がかかる。来年は若松でクラシック、メモリアルと2回のSG開催が控えており、いよいよ西山がSG覇者になる瞬間を目の当たりできるかもしれない。
優勝者コメント・西山貴浩
「気温が下がってみんなペラ調整をやっていたけど自分はそのまま。だってここは若松ですもん。と思ったら、やっぱり回り過ぎてましたわ。やばいと思った。レースでも森高がしぶとかったですしねえ。 ここで優勝できたら、もう一生優勝できなくてもいい、引退してもいいって気持ちだったんですよ。優勝したら引退すると言ってたけど、若松は来年SGが2回あるのでね。峰竜太をぶっ倒したいと思います。準優勝戦が一番緊張して、準優で勝てたのでいけると思ってました。今夜は飲みます。森高を潰します」。
マクール