マナーの悪化で禁止のキャンプ場も! キャンパーなら知っておきたい「直火」のマナーとは
キャンプの醍醐味ともいえる焚き火。しかし、基本的に直火が禁止されているキャンプ場がほとんどです。今回はキャンプ場での直火が禁止の理由や、直火可能なキャンプ場でのマナーについて掘り下げてみましょう。 【写真】直火OKでも遵守すべきマナーをチェックする(全6枚)
キャンプで使われる直火とは?
キャンプシーンで使われる「直火」とは、焚き火台を使わず直接地面で焚き火をすること。料理でよく使う「食材を直接火にあてる」直火とは意味が異なります。キャンプ場で「直火NG」と注意書きされている場合、地面で焚き火することはできません。直火OKのキャンプ場は少ないため、事前に情報をチェックしておくと安心です。
キャンプ場で直火がダメな理由
多くのキャンプ場で直火NGとされている大きな理由は、地面へダメージを与えてしまうから。管理された芝生のサイトでは、直火だと芝生に燃え移ってしまう可能性があります。また立木のように地中に根が張っている場所は、火が燃え移って根にダメージを与えてしまうことも。根にダメージが加わると倒木の恐れがあるため、十分注意してください。 直火は火災に繋がるリスクが発生するほか、地面にたくさんの灰が残ってしまいます。灰はきれいに取り除き、原状回復するのがマナー。しかしマナーを守らない人も多く、直火が禁止されている理由のひとつに「マナーの悪化」が挙げられるようです。
直火OKのキャンプ場でのマナー
直火で焚き火をしたいなら、まず直火OKのキャンプ場を探しましょう。ただし直火がOKでも、気をつけたいマナーがあります。まずは焚き火する場所のチェックをおこない、芝生や植物の上、落ち葉の上は避けるのがポイント。腐葉土になっているところは、見た目こそ土に見えても燃えてしまう可能性があるので注意が必要です。 ほかにも立木の近くは根が張っているため距離を取る必要があり、火の粉が飛ぶことを考えてテントやタープから3mほど離すことも忘れずに。キャンプ場が指定する区域があれば、指定の区域で焚き火をおこないます。また消火したつもりでも炭の中で火がくすぶっている可能性があるので、炭を砕いて火種がないか確認してください。 薪が灰になるまで2時間程度かかるため、片付けを始める2時間前には新しい薪を入れず、燃やし切るように調節するのがベスト。炭は決められた炭捨て場に捨てるか持ち帰る必要がありますが、事前にアルミホイルを薪の下に敷いておけば、炭をまとめて包んで捨てられるので後処理が楽ですよ。 直火に限らず焚き火でゴミを燃やす人がいますが、臭いや煙によって周囲に迷惑をかけるのでマナー違反。キャンプ場のルールを守るだけでなく、自然への影響や他のキャンパーへの配慮も忘れてはいけません。景観を損なわないよう心がけながら、じっくり焚き火を楽しんでくださいね。
野中陽平