世界で激戦を展開 日本の小型車「Bセグ」のいま
日本車の死角はどこにある?
新興国向けの安価なBセグメントの場合、日本で生産したのではコストが合わない。当然人件費の安い新興国で生産することになるので、コスト的にも設備的にも技術的にも制約が大きく、Made in Japan ならではのクオリティを追求しにくい。世界に誇る信頼性や組み立て品質が保てなくなる部分は少なからずある。 新興国にも様々なステージがある。そして中国はそのランクアップが非常に早い。しかし、市場の熟成に合わせて、先進国向けのハイテクモデルにシフトしようと思うと、今度は整備環境がネックになる。例えばハイブリッドのシステムを新興国で整備できるかと言えばまだまだ難しい。日本の基幹産業である自動車はこれからどうなって行くのだろうか?その行方を知るために、次週は日本になじみ深い欧州と、中国の自動車事情を考えてみたい。 (池田直渡・モータージャーナル)