ダウンベスト、ウールコートetc. 2024秋冬を盛り上げる「ザ・ノース・フェイス」の注目トピックを先取り!
そのため、年齢も性別もジャンルも問わず、バックカントリーシーンからゲレンデライディングまで幅広く使える。もちろん、街でもOKだ。 シルエットはひと回り大きめに作られ(「サミット スノーコレクション」は登攀やレイヤリングをしながら体温調整することも考え、程良くジャストに作られている)、色味も山では定石のエマージェンシーカラーではなくアースカラーを採用。 ポケットも多彩で、街でもゲレンデでも使いやすいように考えて作られている。
当然ながら機能は折り紙付きで、ゲレンデはもちろん、サイドカントリーやバックカントリーもフォローできる水準に達している。グローブを外さずともスマホなどを取り出せるよう、ポケットを大きくしてダイレクトにインナーへ干渉できる仕組みにもなっている。 フードは、ヘルメットとの併用を考えた設計で、ヘルメットをかぶるとフードが干渉し視界が制限されるといったことがないよう、取り外し式の互換性を重視。しかも、中わたまで封入している(通常、山でダウンウェアを着ることはほぼない)。 トイレに行く際、わざわざ脱ぎ着しなくて済むようドロップシートを採用したオーバーオール型のビブパンツなどもラインナップ。雪山と街の垣根を越えるスノーの新コレクションは、ザ・ノース・フェイスの新たな顔として存在感を強めそうだ。
あの名作が久々にシーンの最前線へ!
ザ・ノース・フェイスのダウンアイテムのクオリティは、もはや誰もが知るところだろう。ヌプシやバルトロなど挙げればキリがないが、そのひとつに数えられるのがアコンカグアジャケット&ベストである。 2002年に発表されると、超軽量インナーダウンの最右翼としてすぐさま人気を博し、日本企画ながらあまりの使いやすさに本国のアスリートたちをも魅了。同様のモデルがUS企画として販売されるようになったのは今や語り草である。 発表当時は、薄手のダウンに懐疑的な目が向けられることも少なくなかった。そんな中での会心のヒット作である。 あれから20年以上経った今、当時のディテールを再びその身に宿したモデルを発表する。ナイロンタフタ生地で補強した袖や裾、ジップインジップの採用など、当時を知る大人も見入る意匠はそこかしこに見られる。とはいえ、ただ単純に復活させることを良しとしないのがザ・ノース・フェイス。 今の気分に倣いながら、しっかり快適さを担保するイノベーションも落とし込んでいる。
堅牢で軽量なリップストップナイロンは撥水性があり、多少の雨や雪をブロック。中わたには遠赤外線効果で保温力が持続する光電子ダウンを採用した。サイズ感も今季よりリニューアルし、ハーフサイズアップしている。 ◇ 今季のザ・ノース・フェイスも例年通り、いやそれ以上に楽しみなアイテムがてんこ盛り。これらの注目トピックスを知っておけば、急な秋の到来にも慌てふためくことはないだろう。 佐藤ゆたか=写真 菊地 亮=取材・文
OCEANS編集部