2024年のマンション探しのポイントは? 注目物件や在庫状況など最新市況を不動産アナリストが解説!【2024年1月版】
2024年がスタートした。2023年は日経平均株価が2割超も上昇するなど家計の金融資産は大きく増加。販売価格3億円を超える高額マンションが人気になるなど、都心部中心にマンション市場は好調だった。しかし、一部の地域では中古マンション在庫が増加し前年比で価格が下落するなど、陰りも見える。今月も新築・中古マンションの市況を解説していく。(不動産アナリスト・岡本郁雄) 最高価格200億!麻布台ヒルズレジデンスの意外なデメリット
最新の首都圏新築マンション市況【2023年11月度】
新築マンション市況はしばらく好調であったが、前回紹介した2023年10月度は不調を示す結果となった。 しかし、11月度は再び数字が回復しており、初月契約率、1戸当たりの平均価格ともに上昇傾向だった。東京23区に関しては、1戸当たりの平均価格が再び1億円を超えており、価格上昇トレンドは続いていると考えてよいだろう。 細かく数字を見ていくと、上の図表の通りだ。新築分譲マンション発売戸数は、前年同月と比べ123戸減少の2,743戸、契約率は前年同月比4.8ポイントアップの74.2%となった。そして、首都圏新築マンションの1戸当たりの平均価格は、前年同月比で36.7%アップの8,250万円となっている。 下のグラフは、過去5年間の首都圏の新築マンション価格(平均価格)と契約率の推移を示す。 首都圏エリア別の新築マンション市況 また、首都圏新築マンションの地域別の発売状況は下表のようになっている。 エリア別の平均価格は、東京23区が前年同月比で50.2%アップの1億2,811万円。東京都下が5,062万円、神奈川県6,155万円、埼玉県4,684万円、千葉県5,111万円。 表には載っていないが、エリア別の供給戸数は、埼玉県(前年同月比68.9%減少)を除く地域は、前年同月比で2桁を超える伸びを示している。また、販売在庫は4,815戸で、前月よりも59戸の増加。2022年11月末の販売在庫は5,079戸だったので、この1年を通して在庫増加は見られず、低水準のままだ。 地域別の契約率を見てみると、好不調の目安となる70%を下回ったのは、神奈川県と埼玉県。一方、都下が契約率87.9%、千葉県が契約率81.9%と好調だ。コロナ対策の緩和により都心部のマンションに注目が集まっているが、値頃感のある郊外マンションを希望する人も多いということだろう。