喫茶店で食べるサンドイッチ

喫茶店の定番メニューといえば、やはりサンドイッチ。ひとりでサッと食べられるランチや軽食としても便利です。名店の喫茶店やニューオープンの喫茶店で提供されるサンドイッチを紹介します。

1. つるや／都立家政

「ミックスサンド」（ 900 円）はたまご、きゅうりとトマト、ハムときゅうりの3 種。風味が利いた辛子バターと厚切りハムがよく合う。コーヒーフロート700円。

2024年、創業55年になる喫茶店〈つるや〉。ハンバーグやオムライスなど洋食が自慢の喫茶店として以前から知られるが、創業当時からレシピを変えていないという品行方正な「ミックスサンド」も隠れた人気メニューのひとつ。

「ハンバーグサンド」（1,100円）は浅漬けの自家製ピクルス付き。ハンバーグの挽き肉は新井薬師の牛一頭買いの肉店〈西島畜産〉のものを使用。アイスコーヒー500円。

さらに2023年、新しいサンドイッチメニューが登場。トーストしたパンに特製のドミグラスソースがからむ肉厚のハンバーグ、シャキシャキのスライスオニオンを挟んだボリュームたっぷりの「ハンバーグサンド」だ。これは初代の祖父が子どもたちのおやつ代わりに作ってくれたものなのだと教えてくれたのは3代目の渡部みゆきさん。

「娘夫婦が4代目を継いでくれることになり、せっかくだから新メニューを作ろうと。その時に思い出したのがこのサンドイッチ。メニュー化にあたりハンバーグセットとは合い挽き肉の配合を変えて、ドミグラスソースもケチャップ多めでパンになじむようにアレンジ。ビールにもよく合うと思いますよ」 営業時間もこれまでのランチのみから昼夜通しの営業に。親から子へ、4代にわたり居心地のいい喫茶店が受け継がれていることがなによりうれしい。

つるや

つるや

住所：東京都中野区鷺宮1-27-3 TEL：03-3330-2170 営業時間：11:00～20:00（日～15:00） 定休日：水木休 席数：24席 レトロモダンな空間は親族の建築家・池原義郎氏が手掛けたもの。建築を学ぶ学生が訪れることも多い。窓の外には二羽のつるのオブジェも。

2. 銀座ウエスト 本店／銀座

食材はなるべく無添加のものを使用。ハムは3枚重ねてボリュームを出している。「ハムとタマゴのサンドウィッチ」1,760円。

名曲喫茶として、1947年にスタートした〈銀座ウエスト〉。入り口左のキャビネットに詰まったレコードとレコードプレーヤー、ベートーベンの胸像など当時の名残を見ることができる。今も店内のBGMはクラシック。音楽とコーヒーを楽しみに朝イチで訪れる常連客も多い。