MetaMoJiがWebアプリ化した「ClassRoom 3」を10月から販売へ
MetaMoJiは2024年4月23日、授業支援サービスの「MetaMoJi ClassRoom 3」(以下、ClassRoom 3)を同年10月に発売すると発表した。旧バージョンに対してデジタルノート機能や名簿管理機能を強化すると同時に、Webアプリとしてネット経由で利用する方式に変わる。価格は未定。 「ClassRoom 3」の画面例 ClassRoom 3は、学習者がスタイラスペンなどで書き込めるデジタルノート、教員の教材画面や書き込みを児童・生徒の端末に表示する機能、児童・生徒のノート画面を教員がリアルタイムで確認できる機能などを備える。新版ではノートとは別に、児童・生徒が自分だけの記録に使える「メモ帳」を追加した。ノートを書きながらメモ帳を重ねて表示・編集が可能。「暗記シート」は、赤ペンと緑の透明シートで教科書の一部を隠すおなじみの手法を、デジタルで実現する機能だ。
名簿管理はOneRosterに対応
カレンダーに追加された教材一覧の表示や「リフレクション」も新機能だ。その日の授業に使う教材を素早く開け、授業後には習慣的に振り返りができるという。名簿機能では、学校単位での管理から自治体(教育委員会)単位で管理したいというニーズの変化に応じて、国際技術標準のOneRosterに対応した。また、LTI(Learning Tools Interoperability)にも対応し、「学習eポータル」からのシングルサイオン(SSO)ができるという。 一般に、デジタルの教科書・教材、ノートやドリルなどを利用した履歴はログとして保存し、活用することが可能だ。GIGAスクール構想以降、文部科学省はこうした教育データの利活用に向けた施策を続けている。国が推進する学習者用デジタル教科書の分野では、光村図書出版がデジタル教科書プラットフォームの「まなビューア」において、学習ログをグラフなどで可視化する機能の提供を始める。多様なデータを集約する「教育ダッシュボード」を導入する自治体も増えてきた。 ClassRoom 3では、学習者の活動を記録したデータを可視化するダッシュボード機能について、「ドリルと違って自由に書けるノートなので、どんなデータを取って可視化していくのがよいのかを研究する必要がある。ユーザーのニーズを聞きながら、アップデートで段階的に対応することを考えたい」(同社 法人事業部 文教ビジネスオーナーの福原秀伯氏)としている。
文:江口 悦弘=日経パソコン