<ここに注目>圧巻のエース対決 開幕飾るのは神戸国際大付か北海か 選抜高校野球
◇第1日第1試合 神戸国際大付vs北海 2017年夏の甲子園で対戦した両校が開幕試合で再びぶつかる。前回は計25安打の打撃戦の末、神戸国際大付が5―4で勝利したが、今回はともに好投手を擁しロースコアの試合が予想される。 【写真】センバツ応援ポスターに小泉のんさん 北海の左腕・木村大成(3年)は最速145キロの直球とスライダーを軸にカーブ、チェンジアップを織り交ぜる。右打者には直球で内角を突き、外角にスライダーなどを使って的を絞らせない。インステップ気味に投げるため、左打者への外のスライダーは打者から遠く感じさせる。 神戸国際大付の右腕・阪上翔也(同)は最速145キロの直球にスライダーやスプリットで三振を量産し、20年秋の公式戦奪三振率は12.41で今大会主力投手で2位。被安打率4.14はトップに立つ。計41イニング余りを投げ7四死球と制球力にも優れる。 木村、阪上ともに防御率は1点未満だけに、攻撃陣は少ない好機を生かすことが求められる。北海は勝負強い江口聡一郎(同)、宮下朝陽(同)の3、4番、神戸国際大付は長打力のある武本琉聖(同)や西川侑志(同)、阪上の中軸が好機で一本打てるか。開会式直後に行われる開幕試合は準備が難しいと言われるだけに、両投手の立ち上がりをつかまえたい。【安田光高】
攻守にまとまりある神戸国際大付 軸はエースで主砲の阪上
エースで主砲の阪上翔也(3年)を軸に、攻守にまとまりがある。2020年秋は兵庫大会で優勝。近畿大会は準々決勝で京都国際に惜敗したが、6点ビハインドから1点差まで追い上げた粘りが光った。 阪上は最速145キロの直球に加えて変化球も切れ、三振を奪える右腕だ。昨秋の公式戦は5試合計41回余りを投げて、防御率0.65。京都国際戦は右肘痛のため登板せず、その後もノースロー調整を続けたが、年明けからキャッチボールを再開して着実に回復している。 打線は武本琉聖(同)、西川侑志(同)、阪上の中軸に長打力がある。主将の西川は勝負強く、阪上は昨秋まで高校通算20本塁打の左のスラッガー。左打ちの武本は選球眼が良く、左投手も苦にしない。チーム打率は3割2厘とまずまずも、決定打を欠く場面が目立っただけに打線のつながりが鍵になりそうだ。 センバツは5回目だが、白星は4強入りした第77回大会(2005年)で挙げた3勝のみ。西川は「目標は日本一だが、そのためにも初戦が大切」と一戦必勝の構えだ。【石川裕士】