【Krush】復活を期す瓦田脩二「感覚自体は取り戻せてきている気がする」vs.初回KO負けの悪夢を払しょくしたい永澤サムエル聖光「次は自分がワンパンでKO」
■自分の動きとか構えを変えて
──8月のKrushデビュー戦では里見柚己選手にKO負けと残念な結果でした。今、あの試合を振り返ると? 「普通に勝てると思ってたので、そこは甘かったなと。『ムエタイだから』ってさんざん言われてきて、『いや、そんなん関係ねえだろ』って思ってたんですけど、やっぱりそこは、少しムエタイになっていたのかもしれないと自分では思っていて。今回はそこをしっかりと切り替えてきた感じです。Krushのスタイルに変えてきたので、そこを切り替えるきっかけになった試合でしたね」 ──実際にやってみて、想定と違った部分というのは? 「練習通りには動けていたんですよ。作戦も合っていたんですけど、ただ僕の構えがムエタイになってたんだなという感じですね。そこで、左のパンチも予測していたんですよ。あの角度で、動いた瞬間に『来る! 』って予測してたんですけど、そこでもらっちゃったなというのがあったので、その部分をしっかり練習してきました。手応えはすごくあって、『今回はいけるんじゃない?』という感じに仕上がって居るので、試合が楽しみですね」 ──試合序盤、ローから距離を探っていたと思うんですが、Krushの選手はそこをほとんどやらないですよね。 「確かにやらないですね。まあ負けたので、いろいろ言われるだろうなとは思ってたんですけど、それでもやっぱりローキックは僕の強みだし、マジで倒せる技なので、今回もそこはちょっと見せたいなとは思います。ローキックは絶対蹴るし、パンチの強化もしてきたので、そこにつなげるところは変わらないですね」 ──では、Krushのスタイルに合わせつつもローは武器として捨てないと。 「捨てないです。絶対に生かせるという自信があるので。もちろんガードだったり構えだったりはKrushのスタイルにしないといけないなと前回の試合で感じたんですけど、いつもの動きにプラスしてKrushのスタイルを入れていった感じです」 ──前回の試合前は自信に満ちていたので、敗戦でのショックは大きかったのでは? 「うーん…でもファイターなので、負けもあるというのはもちろんなんですよね。だからそこまでショックというより、『この野郎、次はぶっ飛ばしてやるからな!』という気持ちの方がデカいです。まあ、周りからは言われるんですけど、そこは僕としてはあまり気にしてないというか。『どうせ試合で見せるしかないんだから、いろいろ言ってもしょうがないでしょ』という気持ちで、今回は本当に切り替えて、あの負けも上書きするようなインパクトのある試合をしたいと思っています」 ──それも、これまでのキャリアでずっとやってきたことという感じですか。 「そうですね。何戦もやってきて、一発KOというのはあんまりなかったんですけど、いつか絶対あるとは思ってたので。自分もやるし、やられることもあるだろうなと思っていて、それが前回来たというだけなので、次は自分がワンパンでKOすると思っています」 ──今回も、元王者との対戦となりました。瓦田脩二選手の印象は? 「背が高いですよね。長身でパンチャーというイメージで、すごく細かいパンチを打ってきて、そこからヒザも出るという印象です。ただ、これまで長身の選手は何人かやってきていて、距離感は離れていると思うので、やりづらいとかは特にないです。あとは、自分の動きとか構えを変えて、実際に試合で使うのは初めてなので、どんな風になるかなと言うのがあるぐらいですね。心配とかはなくて、楽しみの方が大きいです」 ──どう戦えるかという楽しみですね。 「そうですね。しかも、2戦連続で元チャンピオンとやらせてもらえるのは光栄なので、そこはしっかりと、与えられた役割に応えたいです」 ──Krushライト級は王者も次々に変わっていますが、特に激戦区と言われています。そこはどう見ていますか? 「そういう風に言われているのはうれしいですよね。そこに呼んでもらえたというのもあるし、こうやって連続で元チャンピオンと当ててもらえたというのは、何か期待してもらえているのかなというのもあるので、僕が勝ってしっかりアピールしたいですね。先日の会見で、宮田プロデューサーが『来年は面白いことをやりたい』と言っていたので、そこに加われれば最高なので、僕も来年、花を咲かせるために、今回しっかりと勝ちたいです」 ──他の選手たちとは違うところから乗り込むだけに、そこで暴れたいという気持ちは余計に強いのでは? 「強いですね。やっと自由にやれる状況にもなったし、ずっとK-1で戦いたかったので、ここで自分の存在をアピールしたいですね。全格闘人生を懸けて、やってやるつもりです」 ──ところでXの投稿を見ると、息子さんがグローブを着けてミットを叩いている様子がすごくかわいいですね。 「そうなんですよ!(笑) まだ1歳半ぐらいなんですけど、何かマネできるようになっちゃって。毎日、ルーティーンになっちゃってて、朝はミットを持ってきて起こされるんです」 ──それはすごいですね! もともとやらせたいと思っていたんですか? 「いや、特にそういうわけじゃなくて、ただ家にポーンと置いていたミットを、シュッシュシュッシュとやり出したんです。『よく見てるなあ~!』と思ってたら打てるようになっちゃって、今は自分のグローブを買って、保育園にも着けて行ったりしてて(笑)。まあ、まだ1歳なので分からないですけど、本人がやりたいと言えば面白いなと思ってますけどね」 ──試合会場に応援に来られたりもしているんですか? 「はい、たぶんそこで見たのがきっかけでマネし始めたんですよね。だからホントに、勝つところを見せてあげたいと思ってます。僕もK-1に憧れていたので、せっかく来たからにはKrushのチャンピオンになってK-1でも戦いたいので、その最後の夢を子供にも見せたいです」 ──まだまだやることがたくさんありますね。 「そうですね、休んでられないです(笑)。今、やれるうちにガンガンやっていきたいです」 ──これだけキャリアを重ねて、また新しいことに挑戦できるというのもいいことですよね。 「そう思います。何とかここまで来れたというのもあるし、最後、悔いなくやれればという気持ちも強いので、一戦一戦大事に戦っていきたいです」 ──では最後に、改めて今回の試合への“決意”を教えていただけますか? 「今回もKrushの元チャンピオンが相手ということで、期待されてのマッチメイクだと勝手に思い込んでいるので、Krushに出るということはどういうことなのか、『しっかり倒して勝つんでしょ?』というところを見せたいので、応援団のみんなにもお客さんたちにも勝つところを見せて、今年を締めくくりたいですね。そして『来年は何かデカいことやるぞ!』って言ってやりたいです」
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