タンスのゲン、「スマホ使用に最適化」した座椅子・ローソファ発売 九州大学と共同研究の成果を活用
家具・インテリアのEC事業を展開するタンスのゲンはこのほど、九州大学 未来デザイン学センターとの共同研究の成果を活用して開発した「スマホ座椅子」「スマホローソファ」を発売した。背もたれや座面に“腕を通す穴”をあけることで、「スマホの使用に最適化」した新たなリラックスアイテムを提供する。 【画像】九州大学との共同研究で開発 タンスのゲンが発売した「スマホ座椅子」(8999円/税込)は、正面を向いて座る以外に「側臥位(横向き)」や「腹臥位(うつ伏せ)」などさまざまな体勢で、リラックスしながらスマホを使用できる座椅子。背もたれ2カ所に腕を通す穴「アームホール」が空いており、腕を通すことで腕にかかる負担を肩回り全体や肘に分散し、腕が圧迫されることなく快適にくつろぐことができる。片腕を穴に通して「側臥位(横向き)」で使えるほか、リクライニング角度を調整し2つの穴に両手を通して「腹臥位(うつ伏せ)」の体勢で寛ぐことも可能だ。アームホールを隠すクッションが2つ付属しており、このクッションは肘置きや枕として使用できる。 同時に発売した「スマホローソファ」(2万2999円/税込)は、背もたれと座面側の計4つの「アームホール」を備える。座椅子同様のくつろぎ方に加え、座面側の穴に腕を通して横寝の体勢で寛ぐことも可能だ。左右の背もたれと、座面の左右の肘掛け部分、背もたれの両サイドの合計カか所にリクライニング機能が付いており、身体に合わせた角度での使用や、体勢に合わせて形の変更が可能だ。こちらもアームホールを隠すクッションが付属している。両商品とも、ECサイト「タンスのゲン本店」と「タンスのゲン楽天市場店」にて販売する。 タンスのゲンは、九州大学 未来デザイン学センターと、現代における人々のリラックス時の行動に関する共同研究として、スマートフォン操作時にビーズクッションで寛ぐ際の行動を観察し、姿勢の変化や特徴的な動きを定量化・分析することで、現代の生活環境・生活習慣に適合した新たな居住アイテムの開発を推進しており、「スマホ座椅子」「スマホローソファ」はその成果を活用して独自に開発した商品となる。 これまでリビングなどにおけるリラックス空間では、複数人でテレビを視聴することを前提としたソファなどのアイテム設計が主流だった。しかし現代において、テレビの視聴は必ずしも主流ではなく、スマートフォンやタブレット等各々がデバイスを操作するなど、居住空間での過ごし方、寛ぎ方は多様化している。 こうした状況を受けてタンスのゲンは、九州大学 未来デザイン学センターの西村英伍助教とタッグを組み、動画解析技術を活用し、人々のリラックス時の行動観察をすることで、より現代の生活環境に適合した新たな居住アイテムの開発を進めた。 西村助教が行った実験では、実験参加者が1時間のあいだスマートフォンを操作するという条件のもと、定量的行動観察によって「仰臥位(仰向け)」「腹臥位(うつ伏せ)」「側臥位(横向き)」「座位」の4種類の姿勢がそれぞれどの程度の時間見られたかを可視化。その結果、スマートフォン操作中のビーズクッションの使用形態としては座位が好まれる傾向にあることが示唆された。また一方で、座位以外の姿勢で過ごす時間の方が長い参加者も全体の半数程度見られたという。また、実験参加者は全く同じ姿勢を長時間続けることは少なく、身体の負担を軽減させるため、姿勢を変えてくつろいでいることがわかった。 これらの結果を受け、タンスのゲンは、どの姿勢においてもスマホの重さや腕を支え、負担を軽減できる新しいリラックスアイテムの必要性を実感し、スマホ社会に適合した「座椅子」「ローソファ」の開発を推進するに至ったとしている。 一般的なソファや座椅子は、基本的に座面にまっすぐ座ることを前提とした機能しか持ち合わせていないが、研究の結果から、スマホを使用しながらリビング空間でリラックスするためには、さまざまな姿勢で腕の負担を軽減できる機能が必要だと考え、背もたれや座面に“腕を通す穴”を開けることで、様々な姿勢でスマホを使用する際の腕にかかる負担を他の部分に分散・軽減した。 担当開発者であるタンスのゲン 商品部 新宮匠氏は、「スマホ座椅子とスマホローソファの開発するにあたり、現代のスマートフォンの使用スタイルに着目しました。人々はスマホを使いながらリラックスしたいというニーズが高まっており、そのために最適な姿勢や体のサポートを提供できるアイテムが求められています。長時間の使用による体への負担を軽減するため、本製品には背もたれに穴をあけることで、快適に長時間使用できるデザインにしました。また豊富なリクライニング機能によりさまざまな姿勢に対応可能となっています。実際に使うと見た目以上に快適にスマホを使用しながらリラックスすることができる製品となっておりますので、すべてのスマホユーザーに1度使っていただきたい製品となっています。今後も、人々の生活スタイルに寄り添った製品開発を進めていきたいと考えています」とコメントした。
日本ネット経済新聞