京のブランド産品「紫ずきん」収穫最盛期 もちもち食感と濃い甘みの黒大豆枝豆
京のブランド産品に認証されている黒大豆枝豆「紫ずきん」の収穫が、京都府福知山市内の生産農家で最盛期を迎えている。夜久野町宮垣で栽培する井上義和さん(82)は「収穫量、出来栄えともに例年並みか、やや良い傾向。おいしい黒豆をたくさんの人に味わってほしい」と、連日の収穫作業にいそしんでいる。 紫ずきんは、府が開発したオリジナル品種で、一般の枝豆に比べて粒が大きく、食べたときのもちもちとした食感と濃い甘みが特徴。粒がうっすら紫色になることから、その名がつけられた。 井上さんは、1996年度に京のブランド産品に認証された紫ずきんのテスト栽培のときから関わっていて、栽培歴は約30年。9月28日から早生の収穫を始め、毎朝6時には畑に出て、妻の光子さんとともに枝の刈り取り、豆の選別作業などをしている。 紫ずきんに認定されるには、大きさや見た目の基準を満たす必要がある。選別作業は、午前中に見たものを午後にもう一度確認するダブルチェックで、入念に行う。その日のうちに袋詰めまで済ませ、翌朝には農協へ出荷する。一日30キロほど収穫し、作業は10月末まで続くという。 井上さんは「この辺りの地域は夜久野町内でも昼夜の寒暖差が大きく、豆の甘みがより増します。湯がいてビールのつまみにしても、ご飯に混ぜて豆ご飯にしてもおいしいので、京の秋の味覚をぜひ味わってほしい」と話している。