【バレー】ブラジルスーパーリーグ、松井珠己のマリンガは新年を勝利で飾る
注目されるセッター
12チームの中で松井選手を含め3人の外国人セッターがいる。カナダのブリー・キング選手とアメリカのジェンナ・グレイ選手だ。キングのSESC/Flamengo(セスキ/フラメンゴ)は昨シーズン惜しくも準決勝で敗退したが、彼女はベストセッターに選ばれた。カナダ代表でも着実に力をつけ、コートに誰が入ろうと満遍なくトスを振る強気な攻めを見せる。グレイは昨シーズン2位のGerdau/Minas(ジェルダウ/ミナス)が王座奪回のために今シーズンから加入したのだが、12月の世界クラブチーム選手権の開幕直前に足首の腱の損傷と骨折で大会に出られず、1月末に復帰予定だが、チームにとって大きな痛手だ。そして、そこにもう一人、今日のマリンガの対戦相手ピニェイロスはセッターが妊娠したため、1月末から以前チームにいたアルゼンチン人のヤエル・カスチグリオーネが補強される。それぞれのセッターがどんなカラーを見せるのか。松井選手が、日本やアジアの得意とするコンビや速い攻撃に持って行くなら、マリンガとしてはよりレセプションの精度をあげていく必要がある。 セッター注目は外国人だけではない。昨年、南米選手権後に腰痛のため代表を辞退し、五輪予選に参加できなかったマクリス・カルネイロ。トルコリーグのTHYに所属するが、いまだに腰痛からの復帰のめどが立たない。果たして、今年の五輪シーズンに間に合うのか、彼女が出られなければ、代わりに誰が代表に入るのか、このスーパーリーグでブラジル人セッターの活躍にも注目が集まる。
余談
1月6日現在、スーパーリーグ女子の首位を行くSESC/Flamengo(セスキ・フラメンゴ)のベルナルド・レゼンデ監督。リオ五輪後はブラジル代表チームの監督を退き、東京五輪後にフランス男子代表監督に就任したが、家庭の事情で短期間で辞任した。昨年のパリ五輪予選後に体調不良によりブラジル男子代表のレナン・ダルゾット監督が辞任し、監督の座が空白になっていたが、この度、ベルナルド・レゼンデ監督が復帰した。スーパーリーグが終わるのが4月末、パリ五輪までの短期間でチームを立て直せるのは彼しかいない。ネーションズリーグやパリ五輪で日本との対戦はあるのか? ぜひ見てみたい一戦だ。
唐木田 真里子
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