「私の手には負えないから」と病院をたらい回しに…コロナワクチン後遺症の「美人コスプレイヤー」が医師への不満を募らせる理由
病院の対応に不信感が募る
――その後もまひさんは秋田県内の病院を回り、そのたびに違った診断をされたり、もしくは「異常なし」と言われるなどして、医療不信が募っていったそうですね。 まひ:秋田県内の病院を2年間で何十カ所と回りましたが、患者に対して親身ではないなと感じました。話を聞いてもらえない病院も多いし、お帰りくださいと言われたこともあります。ある個人クリニックでは「寝ることができれば解決する」と言われて、強い睡眠薬を出されたこともありましたが、まったく解決せず、「無理です」「僕は全然知らないんで」と言われたことも、一度や二度ではありません。患者と向き合おうという気持ちがないし、何より勉強熱心な医者が少ないなと思います。 ――大学病院には行きましたか。 まひ:個人のクリニックで、「自分のところでは手に負えないから」と言われて大学病院を紹介されて行きましたが、大学のなかでもいろいろな科をたらい回しにされました。大学では、研修医が白衣のポケットに手を突っ込んで、だらしない感じで患者の話を聞いているのを見て、こんな人が医者になっていいのかなと思いました。しゃべり方もおかしかったですし。ある医者は教授なのだそうですが、診察室で私と目を合わせないで話をするし、こっちは一生懸命症状の話をしているのに、聞くそぶりも見せず、パソコンをずっと打っているんですよ。 ――大学病院は私も何度も取材していますが、狭い世界で仕事をしているからなのか、常識のない医者が多い印象です。患者にそうした態度をとるのは問題だと思います。
ワクチン後遺症の認定が進んでいない
――コロナワクチンの後遺症に関しては存在そのものを否定する医師もいますし、認定が進んでいる状況とはいえません。 まひ:打ってすぐにアナフィラキシー(重篤な全身の過敏反応)が出たら、ワクチンが原因じゃないかとわかりますよね。私のように遅れて症状が出た人は空白期間があるので、ワクチンが原因かどうか、わからないと思います。「あなたが疲れていてそうなったんじゃないの」と言われたら、そうなのかと思うしかない。見分け方が確立されていないと思いますし、いまだに自分が後遺症だとわかっていない人もたくさんいると思う。 ――まひさんは現在も後遺症に悩まされているわけですが、今になって思うことはありますか。 まひ:2年経っても症状が治らないので、もう諦めつつあります。いつ死んでもおかしくないし、今の状況を受け止め始めています。焦ってもしょうがないし……という感じで日々を過ごしていますね。今までは、家にいると不安になるし、運動も歩くこともできなかったから、自分の中で考え込んでしまい、負の連鎖になってしまっていました。すべてのことが恐怖に感じられてしまう。葛藤が生まれて複雑な気持ちになるんですよね。いつ治るんだろう、何をすればいいんだろうと、追求してきたんです。でも、症状がつら過ぎて、どんどん悪くなっているから、もう受け入れるしかないなと。