「ブラックリスト入り」しようが「借金が少額」であろうが…〈自己破産〉をためらう必要がないケース【元キャリア官僚の助言】
自己破産にはデメリットもある
もちろん、借金をゼロにしてもらえるのですから、自己破産にはデメリットもあります。 自己破産した人は住所と氏名が国の発行する官報(政府の機関紙)に掲載されるので、その事実を隠すことはできません。また、金融機関が共有する「ブラックリスト」に入れられるので、自己破産後は5~10年のあいだ、どこからもお金を借りることができなくなります。クレジットカードもつくれなくなります。 でも、そういうデメリットがあっても、闇金融に手を出して地獄を見るよりは、自己破産をしたほうがよほどマシでしょう。 自己破産されると貸し付けた業者はお金を取りはぐれることになりますが、貸すほうはそういうリスクも想定した上で商売をしていますから、借り手が気にする必要はありません。一定の割合でお客が返済不能になることをあらかじめ計算に入れて、金利を設定しています。だから、消費者金融の貸付金利は高いのです。 みなさんも、万が一どうしても返せない借金を抱えてしまったときは、自己破産をためらう必要はありません。困ったときは事態が悪化する前にすぐに弁護士に相談しましょう。 我妻佳祐 マネックスライフセトルメント代表取締役
我妻 佳祐