【雛形あきこ】46歳、私が選んだ今とこれから。「産休中の私が感じたような“まわりから遅れをとってしまいそう”という気持ちは、あとからでも十分取り返せる」
出産を経て、この仕事が本当にやりたいことだと気づけた20代
目の前の仕事と必死に向き合いながら充実した時間を過ごしているうちに、気がつけば20歳に。ふとまわりを見ると、地元の友達は将来について考えていたり、なかには結婚している人もいたり……。知らない間にみんなが大人になった感じがして、今思えば私だけプライベートがまったくないことに急に不安を覚えた時期だったのかもしれません。仕事をしている自分以外に、もうひとりの自分が欲しくて、ちょうどそのタイミングで出会えた方と1度目の結婚をしました。 そして、22歳の時に娘を出産。予定日の4カ月前からお休みに入ったんですけど、それまではまったく変わらないペースで仕事をしていたので、いざ産休期間に突入したら毎日何をすればいいかわからなくなってしまったんですよね。テレビをつければ一緒に番組に出ていた人たちが活躍していて、勝手に置いていかれたような気持ちにもなってしまって……。でも、仕事から1度離れた時間があったからこそ、復帰した時にこの仕事が本当にやりたいことだったんだって再確認することができた。「やりたい」や「楽しい」よりも必死さが上回っていた出産前に比べて、ひとつひとつの仕事をより大切に思えるようになりました。 今の20代のみなさんを見ていると、仕事と、それ以外のやりたいことを上手に両立させている方が多くて、すごいなと思います。ひと昔前は、出産すると決めたら、仕事はあきらめなければいけない時代でしたからね。でも時代も変わって選択肢が多くなってきているぶん、自分が選びたいものを選べていない人もいるかもしれない。その理由のひとつに、産休中の私が感じたような「まわりから遅れをとってしまいそう」という気持ちがあったとしたら、その遅れはあとからでも十分取り返せると思います。だから、あきらめるよりも、一歩踏み出すほうを選んでほしい。チャレンジすることは経験になるし、何よりもその人の魅力につながるはずです。