「人間の目には見えない」物議を醸した“細谷の1ミリ” 窮地シーンをスペイン紙も報道「VARが残っていた」【パリ五輪】
終わってみれば、0-3。完敗だった。 U-23日本代表は、現地8月2日にパリ五輪の準々決勝で、U-23スペイン代表と対戦。0-3で敗れ、2大会連続での4強入りを逃した。 【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック 試合巧者のスペインに翻弄された。11分にフェルミン・ロペスにミドルシュートを突きさされ、先手を取られた日本は、40分に敵ペナルティーエリア内で楔のパスを受けた細谷真大が鋭いターンから強烈なシュートをねじ込む。がしかし、直後のVAR検証の末、細谷の足が、ほんのわずかにオフサイドラインから出ていたためにゴールは取り消された。 同点弾が幻と消え、絶好機を逸した日本は、73分にふたたびF・ロペスに決められて痛恨の2失点目を献上。そして試合終了間際の86分にアベル・ルイスにダメ押し点をねじ込まれ、趨勢を定められた。 3年前の東京五輪でも完敗を喫していたスペインにふたたび屈した。この快勝劇を大々的に報じたスペイン・メディアでは、試合の流れを変えた細谷のワンプレーがクローズアップされた。 マドリードに拠点を置く全国紙『as』は「スペインが本格的にメダル争いに加わった」と快勝を嬉々としてリポート。その中で細谷のかかとがほんのわずかに出ていた40分のシーンについて「ホソヤの足は数ミリだけDFよりも前に出ていた。これは決して人間の目には見えないものだった。彼がもしも丸みを帯びたブランド靴を履いていたなら試合は1-1になっていた」と振り返っている。 同じくスペインの日刊紙『Herald』も、細谷の幻の一撃を「スペイン守備陣を驚かせた」と紹介。その上でVAR判定を「日本人はゴールを喜び、スペイン人はハーフタイム間近でリードを失ったことを悔やんだ。だが、VARが残っていた」と伝えた。 56年ぶりとなる悲願のメダル獲得はならなかった日本。その悔しさを、A代表で晴らしたい。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]